一挙手一投足が国家の命運を決める、そういう緊張感が今の外交や国防には微塵もない。所詮はアメリカの意向ひとつで覆るから、自分たちが真剣に考えても仕方がないという諦めと投げやりが、政治家や官僚の弛緩した態度を生むのですね。だからグーグルアースで適当に下調べするし、説明会で居眠りもするんですよ。クールビズで韓国の官僚に会っちゃう。物事の決定権がないという諦めからくる虚無主義が、人を腐らせているのでしょう。権限がない＝責任がないですからね。

それでいて、何かを決定している体裁だけは欲しいから、やっきになってパフォーマンスはする。それが安倍外交の本質ですし、ひいてはアベノミクスに始まる諸政策もどきの正体なんでしょう。やってるフリ感だけなのは必然なんですね。日本統治をしているフリをするお代官の役、民主主義が機能しているフリをする議員の役、随分下手な端役ですけど、そういうのに大勢駆り出されているようにしか思えません。ドブに捨てた10億は、安倍劇場の開催費用なんですね。三文芝居に金棄てて、国民には貯蓄しろ、ですからよく暴動が起こらぬものです。