それはねぇ、アテネは「性欲」で滅んだ。日本の現状は当時のアテネ以上です。
つまり仏教に言わせば「餓鬼道」に居る者が半数を超えてる。
それじゃ人はどう妊娠してどう生まれて来るか、後で詳しく説明しますが、そんな風だと代を重ねるごとにどんどん悪いのが生まれて来る。
こんな風な時の一代は大体三十年位だろうから百五十年と言えば五代、代を経るごとに加速度的に駄目なのが生まれて来る。
五代目には到底持たない。
夏目漱石のそれからみたいな運命的な恋愛全くなくて悪いものばかり。恋愛至上主義か不感症かばかりで破滅してる。

アメリカもそうです。だから日本さえちゃんとやってれば、こんなことは言いたくありませんが、アメリカの繁栄も長くはない。
もっと悪くなるでしょう。
救いますけどね、放っておけば。それを、こんな言い方嫌だけど、わかり易いから、それをわざわざ輪をかけて真似する馬鹿もないもの。

大体西洋の文明というのは、同一地域とか同一地方とか、そう言えば、大体長くて百五十年位でしょう。
それから一旦駄目になったら、最早その国とかその土地とかで栄えないのです。
それだったら原因は性欲なん。性欲一つじゃありませんよ。餓鬼道。
餓鬼道って言ったら本末転倒です。本末転倒ならざるはなし。
だから日本は餓鬼の国なん。何より情操が餓鬼道的情操です。
餓鬼道の成功者を尊敬する。投票の時、そういうのに票が集まる。これじゃもう餓鬼道。

教育もまた餓鬼道に入るのに、どうすれば近道かを教えることに汲々としてる。
明治の始め以後、日本は立身出世主義です。それをはっきり立証するのは正岡子規。
彼は、この、何でもやるからには日本一にならなきゃ。
それで、哲学やりたかったんだけど、夏目漱石の友人でもある米山保三郎というのが居て、到底これに及ばない。
それで良く行って日本二位。で、哲学やれない。
さぁ何をやったものかって言って日本海海戦の秋山真之に相談してる。餓鬼道の典型！

これで奨励した。私だって入った中学校、運動会の時、そこから並んで入る門作って…私寄宿舎に居たんですが、掛け額は舎監長が書いてある。
何て書いてあるか、「登龍門」。