M.O のコメント

三件目の連続投稿、失礼いたします。
書ける時に書いておかないと、何かと忙しいもので。
昨日、関西ローカル番組『快傑えみちゃんねる』を見ていて、強く印象に残ったことがありました。
この番組は、「西の女帝」とも称される上沼恵美子がMCを務めるトークバラエティなのですが、上沼は「世の女性代表」として男に対する不満や怒りをシニカルな毒舌でぶちまけることがよくあります。
今よりも男尊女卑が酷かった時代に、上沼は
「女性が出産の痛みに耐えられるのは、男より感覚が鈍いからやろ」
と言われたことがあり、ブチ切れたそうです。
そして、自身の出産について触れ、
「出産するとき、下半身がまるごとごっそり持って行かれるような感覚やったわ!
女が痛みに鈍い? そんなん言う男は、その痛みを体験してからにしろ!」
と叫びました。

私はこれを聞いて絶句するしかありませんでした。
出産について「お尻からスイカが出てくるようなもの」という例えは聞いたことがあり、それでも「大変そうだ」と感じていましたが、「下半身がまるごとごっそり持って行かれる」という表現はあまりに生々しく、恐怖すら感じました。
男性は体験することがない、出産。
それがいかに命懸けの行為であるか、その片鱗だけでも分かったような気がしました。
そして、DDD団の「医療技術の発達」とか「男が生まれるまで、じっと待つ」という発言がいかに無神経であるか、あらためて認識することができました。
また、一流の表現者による表現は、カルト思想を粉砕する力を持っているのだということも実感しました。

ちなみに上沼恵美子は「何もやらず、妻が何もかもやって当たり前と思っている夫」「食器を台所に運んだだけで、何かやってやったと偉そうにする夫」に対する不満も語り、スタジオ観覧の女性から拍手が巻き起こっていました。
とはいっても上沼は遥洋子のようなフェミニストではなく、「能力も知識も無いのに偉そうにしている男」をユーモアを交えてコケにしているだけなので、好感が持てます(真面目に努力している男には、惜しみなく敬意を表しています)。
庶民的な感覚から、これだけ喋れる女性タレントがもっと増えれば、男尊女卑の解消につながるのではないかとも感じます。

No.93 64ヶ月前

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