またまた遅ればせながら、今号の感想です。

1.　泉美木蘭のトンデモ見聞録・第123回「伊藤詩織『Black Box』裁判記録とその検証〈2〉」
　伊藤詩織さんのカルバン･クラインのCM、拝見しました。
　一言。恰好いいです。まさに「ハンサムな彼女」という印象です。先にも記しましたが、『Black Box』を読書中で、「準強姦」という曖昧な定義に言葉のむなしさとごまかしを感じ、痛々しい、嘆かわしい気分になっていましたが、力強いです。感動しました。
　それにしても、下着の種類で裁判の結果が左右されるという話を聞くにいたって、まだまだ海外でも「女性を性欲のはけ口」のように見ているのだな、と。性への先入観の弊害を見たように思えます。「枕営業」という話に到っては、他人の体が自分の上にのっかっていたら「重い」という常識すら分かっていないのではないか、体の傷とともに、心の傷の大きさに想像が到らないのだろうと、嘆かわしい気分になりました。
　次号も楽しみです。『Black Box』、あと50ページなので、何とかしてはやくよみたいです。

2.　ゴーマニズム宣言・第321回「奴らは『廃太子せよ』と言っていた！」
　歴史の話を持ち出して恐縮ですが、思うに漢の武帝とか、隋の文帝とかが太子を廃嫡して、起こった悲劇というのも、同様なものだったのではないのでしょうか。君主と跡継ぎというと、確執があるものだという「偏見」を持ち出して、さも双方不仲であるとか、太子の器量がないとか、人格を疑うとか言って、別のよりよい候補者を搜索（創作）しようとする。そのことが歴史において、どのような悲劇を生み出してきたのか、その廃太子論者らは理解しているのでしょうか。聖武天皇の血を引く光仁天皇の皇太子も、陰謀に巻き込まれて廃嫡され、桓武天皇がかわりの皇太子になり、三年後の同日に母の元皇后ともども謎の死を遂げました。下々のものが人物評価をするなんて烏滸がましいことをするよりも、まづは新しい令和の世を見て、それで自分たちの下した判断が誤っているのだったら、せめてその識者たちは謝罪と取り消しの発言位はして欲しいものです。感想になっているかどうかは分かりませんが、こんなところです。
　女性宮家の問題も、女子・男女両系統継承についても、はやく解決して欲しいです。このままでは先細りするのが目に見えていますし、よしりん先生のおっしゃられたように間引きとか、試験官ベビーのような話になりそうです。

　これを言ってはいけないのかもしれませんが、ストレートに記します。彼らに、『千の花』という漫画をよませたいです。どういう感想を返してくるのか。自分たちはこんなにクレージーではない、とか言うのでしょうか。