よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、今週もテンションの高いコンテンツの配信、ありがとうございます。毎週ライジングを読むだけでもつらい現実を一時忘れることができるのに、先週はみなぼんさんにやさしい言葉を返していただいて感激も一入です。さて今は3月第4週ですが、4月第5週はお休みですよ~(忘れてオーバーワークにならないように今から)。 イラク戦争の総括をできない問題は、戦後の日本国民に主体性のないことが問題の一番目ではないかと思います。敗戦後は国家としての決定や国際社会への意思表示のほぼ全てがアメリカ様にお任せ状態だから、考えなしにアメリカ様の侵略戦争に賛成し、考えなしに日本の社会と経済の構造を米国型に変容させ、考えなしにGEから原子炉を買って建造し続け、考えなしに米国では規制された毒物・危険物を日本国内に流通させているわけです。アメリカ様任せが骨絡みになっているからそれらの問題の総括もでなおざりになります。 それに加えて日本人は忘れっぽいことも問題です。日本人に降りかかる災難の多くはカミの仕業=自然災害であったため、仕方のないことと潔く忘れてまた歩き出すのが基本的な行き方ですが、多くの非日本人における災難は他民族からの虐殺など同じ人間による蛮行であるため、他民族から受けた仕打ちや自分たちの行為の結果を末代まで忘れないわけです。その上日本人は非日本人も自分たちと同じ感覚だと考えがちなので、他国民が真剣に自分達の行為を総括していることが理解しにくいのではないかと思われます。 忘れっぽいことには良い面もあるのですが、後世に実害をもたらす決定をした政治家やそれを理論的に補強して促進した言論人を、社会に影響を与える現場から退場させられないことには大いに問題があります。イラク戦争支持では死ななくてよかった人々の死と中東諸国民の反日感情の高まりにどう責任を取ってくれるのか、原発推進・TPP推進では棄損された共同体や、犠牲になった人、これから犠牲になる人にどう詫びるのかということです。侵略支持:小泉純一郎・安倍晋三…岡崎久彦・中西輝政・田久保忠衛・古森義久・西尾幹二(後に改心)…これらの名を忘れず銘記しましょう。 今週のよしりんの水と泡の話は大爆笑しましたが、笑ってばかりはいられない現実が水に関してあります。現在ヴェオリアやスエズなどフランスに本拠を置く多国籍水道企業が途上国の水源と水道インフラを支配し、水道代を高騰された貧困層は水も飲めない状態になってきているそうです。日本では輸出大企業のエゴからTPPと同時に日中韓FTAと日欧EPAの交渉も進めるらしいですが、水貴族であるフランス企業や万年水不足の中国国営企業が日本の水を支配し、富裕層は高い水道代を外資に払って日本の水を使い、水も買えない貧困層はヴォルヴィックなどのPETウォーターや水の代わりにコカ・コーラを飲んで体を壊すという事態が想定されます。円安と林地の地価低迷によりTPP・FTA・EPAの投資分野で水源が買われ、越境サービス分野で水道事業が民営化されれば、ミズハノメやタカオカミが湧き出させミクマリが分配してきた日本の水が外国人に差配されてしまうのです(当然日本人が井戸を掘ることは環境分野で規制されます)。自由貿易推進論者に舵取を任せた時点ですでに終わっていたのではないかと思えます。 貧者のサバイバルは相当に分が悪い na85 AKBについて。私はAKBを現象として楽しむ極めてライトなファンなので、そういう立場で立候補制について書きます。秋元康氏と運営の「ごり押し」は寡頭政治、総選挙の「ガチ」は民主政治だと見ることができます。総選挙の立候補制化によってガチ民主主義が形骸化すれば運営陣による政府主導が表面化することになり、ファンの支持を失っていくように思います。ファンの支持率による総選挙と純粋な運によるジャンケン大会、そして運営の推しというメンバーを押し上げるシステム3者の絶妙なバランスがあり、そのそれぞれにおいてドラマを作り出されるからこそAKBの人気はこれだけ高いのではないかと愚考します。立候補制は強者も弱者も、進んでも引いてもメンバー個人に批判が向く可能性が高く、これまで運営が被っていた批判をメンバーの自己責任に転化する酷薄が感じられます。 これも自己責任時代の風潮ですか? na85
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よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、今週もテンションの高いコンテンツの配信、ありがとうございます。毎週ライジングを読むだけでもつらい現実を一時忘れることができるのに、先週はみなぼんさんにやさしい言葉を返していただいて感激も一入です。さて今は3月第4週ですが、4月第5週はお休みですよ~(忘れてオーバーワークにならないように今から)。
イラク戦争の総括をできない問題は、戦後の日本国民に主体性のないことが問題の一番目ではないかと思います。敗戦後は国家としての決定や国際社会への意思表示のほぼ全てがアメリカ様にお任せ状態だから、考えなしにアメリカ様の侵略戦争に賛成し、考えなしに日本の社会と経済の構造を米国型に変容させ、考えなしにGEから原子炉を買って建造し続け、考えなしに米国では規制された毒物・危険物を日本国内に流通させているわけです。アメリカ様任せが骨絡みになっているからそれらの問題の総括もでなおざりになります。
それに加えて日本人は忘れっぽいことも問題です。日本人に降りかかる災難の多くはカミの仕業=自然災害であったため、仕方のないことと潔く忘れてまた歩き出すのが基本的な行き方ですが、多くの非日本人における災難は他民族からの虐殺など同じ人間による蛮行であるため、他民族から受けた仕打ちや自分たちの行為の結果を末代まで忘れないわけです。その上日本人は非日本人も自分たちと同じ感覚だと考えがちなので、他国民が真剣に自分達の行為を総括していることが理解しにくいのではないかと思われます。
忘れっぽいことには良い面もあるのですが、後世に実害をもたらす決定をした政治家やそれを理論的に補強して促進した言論人を、社会に影響を与える現場から退場させられないことには大いに問題があります。イラク戦争支持では死ななくてよかった人々の死と中東諸国民の反日感情の高まりにどう責任を取ってくれるのか、原発推進・TPP推進では棄損された共同体や、犠牲になった人、これから犠牲になる人にどう詫びるのかということです。侵略支持:小泉純一郎・安倍晋三…岡崎久彦・中西輝政・田久保忠衛・古森義久・西尾幹二(後に改心)…これらの名を忘れず銘記しましょう。
今週のよしりんの水と泡の話は大爆笑しましたが、笑ってばかりはいられない現実が水に関してあります。現在ヴェオリアやスエズなどフランスに本拠を置く多国籍水道企業が途上国の水源と水道インフラを支配し、水道代を高騰された貧困層は水も飲めない状態になってきているそうです。日本では輸出大企業のエゴからTPPと同時に日中韓FTAと日欧EPAの交渉も進めるらしいですが、水貴族であるフランス企業や万年水不足の中国国営企業が日本の水を支配し、富裕層は高い水道代を外資に払って日本の水を使い、水も買えない貧困層はヴォルヴィックなどのPETウォーターや水の代わりにコカ・コーラを飲んで体を壊すという事態が想定されます。円安と林地の地価低迷によりTPP・FTA・EPAの投資分野で水源が買われ、越境サービス分野で水道事業が民営化されれば、ミズハノメやタカオカミが湧き出させミクマリが分配してきた日本の水が外国人に差配されてしまうのです(当然日本人が井戸を掘ることは環境分野で規制されます)。自由貿易推進論者に舵取を任せた時点ですでに終わっていたのではないかと思えます。
貧者のサバイバルは相当に分が悪い na85
AKBについて。私はAKBを現象として楽しむ極めてライトなファンなので、そういう立場で立候補制について書きます。秋元康氏と運営の「ごり押し」は寡頭政治、総選挙の「ガチ」は民主政治だと見ることができます。総選挙の立候補制化によってガチ民主主義が形骸化すれば運営陣による政府主導が表面化することになり、ファンの支持を失っていくように思います。ファンの支持率による総選挙と純粋な運によるジャンケン大会、そして運営の推しというメンバーを押し上げるシステム3者の絶妙なバランスがあり、そのそれぞれにおいてドラマを作り出されるからこそAKBの人気はこれだけ高いのではないかと愚考します。立候補制は強者も弱者も、進んでも引いてもメンバー個人に批判が向く可能性が高く、これまで運営が被っていた批判をメンバーの自己責任に転化する酷薄が感じられます。
これも自己責任時代の風潮ですか? na85