配信お疲れ様です。インフルエンザが猛威を振るっていますね。先生方もお気を付け下さい。

さて、一連のご結婚騒動を見ていると、「野暮」とか「粋」とかいう言葉は、死語になってしまったことが分かりますね。ご両人が、何があろうがご結婚の意思を固めているのであれば、それでいいではありませんか。

身銭を切るという言葉も、もう使いませんね。代わりに「コスパ」という言葉が流行っております。費用対効果という意味ですが、自分が投じたコストは必ず最高の効率で回収されなければならないという「コスパ絶対主義」が、現代では猖獗を極めているように思われます。国が貧乏になった証左でありますが、一度身銭を切ったのを取り返そうとするのは野暮なのです。そういう感覚が昔の日本人には常識としてあった。今よりもずっと「貧しかったけれど」あったのです。

人の恋路を邪魔するのは「野暮」、その邪魔を取り除くのに身銭を切ってやろうとするのは「粋」でしょう。我が国においては、こうした伝統的な美感を守る立場が保守で、政治的な左右なんていうのは全く関係ないことだと思います。まして自分の政治的思惑のために他人の結婚を邪魔するなんていう下衆がいたとして、そんな人間には伝統がどうとか言う権利は微塵もありませんね。