M.O のコメント

「タバコ」と「性的からかい」は、全く性格が異なると思います。
タバコは「吸った・吸っていない」の二者択一しか存在せず、それは客観的に問題の有無を確認できます。
また、人体への悪影響が科学的に検証できますし、数値によって影響の大小を計測することも可能です。一方、「性的からかい」――いわゆる「セクハラ」――は、『ライジング』でも書かれているようにいくつもの段階やグラデーションが存在します。
痴漢、強制わいせつ、強姦にまで到ると犯罪ですが、その前段階を一律に「禁止」と断じることは不可能、ということですよね。
何故なら、「言葉のセクハラ」の段階においては、TPOや「言われた側」の感覚によって、「被害」と見做して良いのかどうか、客観的に判断できないからです。
当事者同士の間で「コミュニケーションの一環」として捉えられていたのであれば、それは第三者がどうこう言える問題ではありません。
もし、職場の同僚が「横で聞いていて不快」なのであれば、話し合いで解決するしかありません。
それを「パワハラ」として訴えようとしても、「これが原因で、この仕事の続行が不可能となった」という実害が立証できなければ、法廷で争う以前の問題です。
そもそも、名誉毀損罪も侮辱罪も、客観的に判断可能な「社会的な実害」がなければ、恐らく門前払いであると主張する専門家も存在します。
よって、「性的からかい」を一律に禁止する、というのは、人間のコミュニケーションの多様性を奪ってしまう可能性がある、と私は思います。
人間の「欲」を法的に禁止するというのは、アメリカの「禁酒法」や「売春禁止」による反動などを見ても、絶対に反対ですね。

No.112 72ヶ月前

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