希蝶 のコメント

今号の感想を記します。

○ ゴーマニズム宣言・第274回「セクハラとジャーナリストの覚悟」
くぼた尚子の漫画の例は、ジャーナリズムを諷刺・揶揄したものなので、あまりよい例だとは言へないのかもしれないです。しかし、記事をとる、ということは孫子の「兵は詭道なり」と同じで、能力の有無に限らず、権謀術数がおのづから必要とされる世界なのだ、と思ひます。
私たちは、TVやラヂオ、インターネットでただで情報が手に這入ると思ひ込みすぎてゐますまいか。刑事ドラマとかでもたれ込み屋は刑事から報酬を貰って、情報をうってゐるわけですし。
何だか、みんな、強者をバッシングすると、勧善懲悪みたいに感じすぎてやしてゐませんか。暴れん坊将軍の世界とか、必殺シリーズではないのだから。その必殺シリーズだって、お金を払って、悪を倒してゐるのですから、ヴォランティアではないわけです。徳川吉宗もみづからの政治のためにやってゐるのです。とどめは殆どお庭番がやってゐるわけですし(実際の吉宗はあんなことしないと思ふけれども)。
さう考へると、弱きを助けるためには、自身がそれ以上でなければいけないわけで、天網恢々疎にして漏らさずなんていふけど、それだけ神様は強力なわけでせう。そこから自然災害と結びつくのかな、と訳の分からないことを思ってみたりもします。人の力はそれだけ小さいのだらう、と。
いい加減、官僚が悪で、安倍が最強だ、みたいなことから離れた方が良いやうに思へます。安倍だって、自然には勝てないし、自然の摂理から後継者問題に悩んでゐるわけでせう(少し失礼か。でもだったら、天皇陛下のお気持ちも分かる筈です)。野党もそろそろ姑息な手段ばかり使はずに、正攻法でとどめを刺すことを考へたはうが良いと言へます。総理が私的に友人の大学新設や、小学校建設を支援するのは、やはり間違ってゐるから。
その女記者にもう少し正義感があったら、すすんで虎児を得るための行動を取れたのではないか、と思ひます。
それに、官僚が両刀づかひだったり、ホモやレズだったら、どうなるんだらう、とも。

ただ、人の嫌がることを言ふのはやはり良くはないので、それは気をつけた方が良いのかな、とは思ひます。どういふことが嫌なことなのか、超能力か讀心術でもない限り、完璧には分からないのだけれども。親しき仲にも礼儀あり、とも申しますから、いくら取材で親しくなったからと言って、いきなり「おっぱいさはっても良い」はどうなのかな、と。
少し想像してみたのだけれども、川原泉先生の名作、「笑うミカエル」の主人公の一人は官僚になることが夢だったやうに覚えてゐますが、かういふ事態をどう見るのかな、やはりセクハラと感じるんでせうか。それとも、苦学して出世した福田といふ人に共感するのでせうか。

加へて、高木彬光の小説に、新聞記者が恋人を結果として囮に使ってしまひ、彼女が就職した会社の悪をあばかうとする話があるのですが、恋人があまりに関係者と接触しすぎてゐたため、悲劇が起こってしまった、といふのもあります(「裂けた視覚」)。これは恋人はくノ一ではないのだから、記者が悪い、と言へます。危ないと思ったら、もっと強く入社を辞退させれば良いのだから。正義の名のもとだとしても、取材合戦も過ぎると問題になる、フェイクニュースなどになりかねないと言っておきます。林大臣の件も、その一つだらうと思ひます。当然、山尾議員や倉持さんの件とかもです。

いづれにしても、はやく安倍政権が自壊して欲しいです。諸悪の根源はそこにあると思ひます。

No.137 80ヶ月前

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