リボンの騎士 のコメント

木蘭師範の「トンデモ見聞録」を読みました。

今年のピュリッツァー賞は、ワインスタイン氏らのセクハラ疑惑を報道したThe New York TimesとThe New Yorkerが受賞したそうですね。女性らがあげた声をThe New York TimesやThe New Yorkerが報じたことが端緒となり、#Me Tooムーヴメントへとなっていったわけですが、羨ましい…素直にそう思います。

いっぽうの我が日本。
この度の財務省事務次官によるセクハラの一連の流れを見て、なぜ#Me Tooムーヴメントが起こったかあらためてわかった人もいるのではないでしょうか。#Me Tooは、セクハラの背景に力関係があることによって、その場では声をあげられなかった女性たちの叫びなわけですから。
そして今回のことでもうひとつ同時にわかるのは、なぜその#Me Tooが、この国では盛り上がることも、うねりにもならなかったのか、ということでしょう。

音声もあるというのに(本人にとっては「言葉遊び」らしいが)、財務省という巨大組織が、自分達の土俵へ女性があがってこなきゃ事実はわからん、話が始まらんなどという、「国」が一個人、しかも被害者への恫喝を公表するというこの驚愕の事実。総理のお友達ジャーナリストから性被害にあった女性は、国家権力によってその犯罪が握り潰され、顔と名前を出して声をあげたことで、どういう扱いを受け、どれだけのバッシングを浴びたか、知っている人は少なくないだろうが。
セクハラを受け、その事実を今回明らかにした女性記者の所属会社も、彼女を守るとか、ここまで権力を横暴にふりかざす巨大組織、国相手に闘うという気概の片鱗も今のところは見えない。マスコミにとって女性記者の扱いは、特攻隊ってだけなのか?

そもそも被害者保護という発想が微塵もないんだね、彼らには。女性が被害を名乗り出ることで、あらゆるものを失いかねないというメカニズムがあるこの国って、いったいどこのボコハラムなの?

あれだけ誰でもわかるくらいのセクハラをした最強省庁の事務次官を、処分はしないと公言した財務大臣。
明治以降の女人禁制という因習が根強く残っていることを、改めて世に知らしめた国技。
そして、この国の象徴である天皇に、女性がなることはできない。

ここ最近だけでも、以上のようなこの国に根強くある男尊女卑の野蛮な実態が、世界中に知れ渡ったことでしょう。


日本国憲法自民党草案の前文を読んでみると、以下のように書かれてあります。
>日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
>日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。

どこが?としか言いようがない。

No.34 80ヶ月前

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