愚民が愚かな政治家を選ぶことは自己責任かもしれないが、それによって犠牲になるのは、当の愚民とは限らないではないか。そういう視点が欠けているから三流なのですよ。選挙をするたびに「公」が一から形作られていくわけではない。既に存在する、不文律や、無論、因習もあるでしょうが、そうしたものも含めて調整していくのが本来の政治家の役割ではないですか。選挙は都合のいいリセットボタンじゃありません。

また、国家は暴力装置を持たない私企業とはわけが違うのです。彼の言い分ならば、警察「官」や自衛「官」だって、政治家の理不尽な方針に従って、国民に銃を向けにゃならなくなるでしょうが。そんな忖度なんて御免ですよ。せいぜいが国有地が割引されただけでしょ、なんて問題じゃないんです。自殺者すら出した一連の事案が許されるならば、行く先は国民に銃が向けられる社会です。実際そうしている国がわんさとあるじゃないですか。言うこと聞かなきゃ殺すって下りを持ち出すあたり、やはりそれが本音ですよね。いや、実際死んでいますよね。言うこと聞いたけど、死ぬほど追いつめられて。まさか追いつめられた「忖度」した側が悪いとでも言うつもりでしょうか。そこまで人間性を投げ捨てて上位者に隷従しなきゃ役人はやっちゃあかん職業なのですか。どんなディストピアだそれはという話です。

もう、こんなことがまかり通って、また支持率が元に戻るとかならば、本当にこの国に未来はないですよ。
第一、忖度じゃなく命令があったんじゃないですかね。早く明らかになってほしいものです。