さて、騙されることの効用は、自由に付きまとう不安を払拭できる点に尽きると思います。健康食品のプラシーボが代表例でしょう。いまや我が国の国民の多くは、安倍政権やその走狗の言動を信用することで、不安を払拭したつもりになっております。そして、詐欺とは、一方で不安を煽りながら行われるものです。不安を煽り立て、その不安を払拭するには、私を信じなさい、悪いようにはしないから、と誘導する。やたらＪアラートを鳴らして意味のない避難訓練をさせる。居もしない破壊工作員妄想を垂れ流す「学者」もそういうことでしょう。愚策でしかない「改革」を連発し、それをしないと国がダメになると刷り込むのも同じです。

まず騙されたい人がいて、騙す人がいる。だから、そんな人たちに騙されているのでは、と伝えても、かえって怒りを買うだけです。野党が黙殺されているのは、そういう文脈があるからでしょう。末世の感があります。