M.O のコメント

昨日、仕事が休みだったおかげで、山尾志桜里議員の質問を見ることが出来ました(途中からでしたが)。
普段から、旧民主党政権や朝日新聞を批判したり、アベノミクスを自画自賛するときはあんなに偉そうな安倍晋三が、実に小さく小さくなっていたのが痛快でした。
「自衛隊の合憲違憲の議論を終息させるのが、自分の使命」と言いながら、「2項を削除しないと、違憲性は消えない」と追及されても明確な答弁を回避。
「国会でお決めになること」
「憲法審査会で議論すべきこと」
……という言葉を連発して、この場では議論しないのだそうです。
「改憲議論に一石を投じておきながら、答弁を回避するのは無責任ではないか」という指摘は、まさにごもっとも。
やはり晋三の昨年5月3日のビデオメッセージは、自分の意向を伝えただけで「後は任せた」という丸投げ行為でした。
それをやってもよい(というより、やらざるを得ない)のは、発言権が著しく制限された天皇陛下を始めとする皇族方だけでしょうけど、晋三は自分が天皇になったつもりだったようです。

これだけ晋三が見事なまでにやり込められたのに、テレビでも新聞でもほぼスルー状態なのは残念ですが、個人的に思い当たるところがあります。
実は21日(水)に関西ローカルのニュース番組『VOICE』で、18時台にしては珍しく改憲をテーマにした特集が放送されました。
これは、ジャーナリストの今井一氏が主催した改憲のためのディベートを取材したもので、具体的な内容は以下の通り。
・学生や市民団体から、参加者を選出。
・立場を「自民党改憲案(安倍加憲案)」「9条護持案」「護憲的改憲案(山尾議員の立憲的改憲案をこのように表記)」をそれぞれ支持する3つのグループに分ける。
・各立場3名ずつに加え、立場保留の5名を合わせた計14名で、2日間に渡り計10時間議論を行う。
・最初に各案のプレゼンVTR(それぞれ、船田元議員、杉尾秀哉議員、山尾志桜里議員が出演)を全員で見る。
・最後に模擬投票で、最終的にどの案を支持するかを各自が表明する。

ここで『VOICE』のキャスターを務める西靖アナが、
「護憲的改憲案は、まだまだ分かりづらいところがあります」
とコメントしていた一方で、実際にディベートに参加していた男子大学生は、
「自民党改憲案は、分かりやすい」
「安倍さんだけが、変えようとして実際に動いている気がする」
と発言していました。
どうやら感覚的に自民党改憲案を支持してしまっているケースもありうるようで、それによって日本がどのような状態に陥るのかまでは考えていない(あるいは、分からない)ように推察できます。
やや左寄りかと思っていた西アナが、
「私は自民党改憲案支持だったのですが」
とコメントしたのには、驚いてしまいました。
確かに、先日の『ゴー宣道場』で山尾議員がおっしゃっていたように、立憲的改憲案はまだ世論調査の選択肢にも入れてもらえていない状況なので、理解が進んでいないところが多々あるのだしょう。
ただ、実際に「分かりづらい」というコメントはもっともだと思うので、まずは安倍加憲案は矛盾に満ちているということ、護憲案では対米従属戦争を防げないということを、しっかりアピールできればよいだろうなと思います。
既に私は親にこの点について分かりやすく説明していますし、Facebookでもサヨクの知人に「護憲ではダメだ」とコメントしています。
自分のブログでも、時間を作って学んだことを書き記していこうと考えています。
出来ることから、少しずつ。

そして、ちょっとした希望。
上述のディベート、最初は「自民:護憲:立憲」が「6:3:5」であったのが、最後の模擬投票では「5:2:6」と立憲的改憲案がマジョリティに転じたのです。
自民党改憲案支持派だけでなく、護憲派からも転向した方がいたわけです。
そして、西アナは
「分かりづらいからといって、考えることを拒否するのではなく、内容を理解していくことが重要」
という主旨の発言で、特集を締めくくっていました。
説明をして議論をすれば、最も説得力のあるのは立憲的改憲案であることは自明の理です。
それが立憲主義なのですから。

もし枝野代表が当てにならないのならば、やむを得まい。
政治家は有権者が育てるもの。
地元の「これぞ」と思える議員に、手紙を送ったりして働きかけましょうか。
私は高槻在住なので、辻元清美議員がおられるのですが、転向させられるかなあ……。

No.117 82ヶ月前

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