あくまで、個人的な見解ではありますが。

議論の前提もそうだし、思想という領域ならばなおさらそう。
時間は未来から流れてきて今を作るのであって、過去にどうだったかで現状や未来の全てまで縛られるのであれば、未来なんかを生きる必要はない。
それはつまり奴隷の子は過去がそうなのだから未来も奴隷でいろと言うことと同じように思える。もっと平たく言うと、不良グループから抜け出そうとする人間をリンチするのと同じだ。
人間が変わるということを信じたくない。信じると変われない自分がダメな人間に思えるから引きずり下ろして安心したい。ただそれだけだ。

過去なんか本当にどうでもいい。
過去にこだわる人間に限って、自分には学歴がない、容姿が悪い、だから女にモテないみたいな言い訳をする奴が多い。
そういうのは努力を放棄した男の言い訳の常套句なのだが、努力をしていない自分を認めたくないから世間が悪い、自分の生まれの境遇が悪いだと責任転嫁して安心するんだ。
学歴がなくても、容姿が悪くても、そこいらの高学歴の男達よりバリバリ稼いで女性にもモテまくっている男達は私の周りにもゴロゴロいる。

そういう人間たちはみんな「ありのままの私を認めて欲しい」なんて甘ったれたことは、決して言わない。
どうすれば良くなるかが分かれば、自分の小さなこだわりなんて簡単に捨てる勇気を持っている。変わる事を決して恐れてはいない。

話しが飛躍するようだが、仮に安倍政権が女性宮家創設、女性天皇女系天皇の容認に舵を切ったとしたら、「お前は男系絶対と言い続けていたから、いまさらそんな事を言い出しても認めない」とは私はとても言えない。
「そうですか、ようやく皇統の危機を真摯に受け止められたのですね」と笑って迎えるだけだろう。
より良い未来に向けて変わり続けるのは、それは変節でもなんでもない。

何度も繰り返すが、時間は未来から現在に流れてくるのであって、過去その一瞬だけをフォーカスしてしがみつき続ける人が未来を作り出すことは一生ない。
そういう人間たちは権力者やマスメディアの作り出す生温かくてすがりつきやすい未来に絡め取られて、自尊心を辛うじて保つだけの存在でしかなくなってしまうということだけは絶えず警戒した方がいい。