Naoaki のコメント

こんにちは。今号の「ゴーマニズム宣言」で言われていた庶民のための保守を再生させるためのよしりん先生の闘いを、私は全面的に支持します。

薬害エイズの運動が盛んだったころ、私は大学生でした。若者の政治に対する無関心が言われており、確かにその通りだと思った私は、安保闘争について見聞きすると、その運動の意義自体わからないまま、政治運動に対する肯定的な考えをなんとなく抱いていました。ただ、薬害エイズ運動については、運動に直接的に参加しようというほどの強い関心を持っていませんでした。

「脱正義論」で薬害エイズ運動の真相を知り、またよしりん先生が「日常へ戻れ」と言われたとき、私は至極まっとうなことだと思いました。運動の目的が達成されたのにまだ運動を継続するということは、目的がない運動をしているということで、何の生産性もありません。私は「脱正義論」を読んで、運動という非日常ではなく、日常の大切さ、現場でプロになることの大切さを身にしみて学びました。

現在、私は小さくささやかな「現場」を持っています。家族であり、仕事であり、地域社会です。小さくはあっても大切な「現場」だと思っています。妻は、私の部屋の本棚に並べられた「ゴー宣」にほとんど関心はありませんが、私がゴー宣から学んだこと、感じたことを話すのを聞き、学ぶことがあります。まだ幼い娘にも将来同じことをするでしょう。

こんな小さなことでも私にとっては大切なことで、「声の圧倒」では真に変えたことにはならないことも、小さな現場では何かを変えることができると信じています。ゴー宣はそのことを教えてくれました。

私は、安倍氏がFacebookで小倉氏のことを「テレビに出てくる資格無しです」と書き、小倉氏が謝罪したことについて「ネットの勝利ですね」と書いたニュースを見たとき、本当に心底失望しました…。

安倍氏が、小倉氏が言っていたような至極常識的な意見を全く理解していないということ、また小倉氏を批判するネトウヨの言葉の内容のひどさを全く感じられていないということ、そして極めつけには、そのようなネトウヨをほめたたえ「ネットの勝利ですね」とまで言ってしまう超低レベルなメンタリティの持ち主であること、これらが一度に明らかになり、目まいがする思いです。

「私以外の同じ病(潰瘍性大腸炎)で苦しんでいる人達を傷つけている」とも言っていますが、議論が全然違うところにすっ飛んでいます。

トッキーさんはこの議論を「重度のてんかん患者」にたとえられましたが、「重度のてんかん患者は運転してはいけない」とテレビでだれかが言って、「てんかん患者を傷つけた、謝罪しろ!」という批判があったら、だれでもバカバカしいと思いますよね。それを「声の圧倒」で無理やり謝罪させ、「ネットの勝利です」なんて言っている人が日本の首相の有力候補だったとしたら、なんて非常識なやつだ、と当然批判されるでしょう。

私は潰瘍性大腸炎患者ですが、逆に安倍氏の論理のスリカエに傷つく思いです。これでは弱者の立場を悪質に利用しているだけです。潰瘍性大腸炎患者はそんなふうにセコイやつらだと偏見をもたれたら、私は安倍氏を恨みます…。ここまでひどいことを平気で言うような人は、もう引っこんでいていただきたい。私は心底失望しました。

「思想し続ける庶民のための保守の再生」の闘い、本当に必要なことだと思います。私は、それに共感する良識ある人々がまだまだ多くいる思います。日本人の本質というか、アイデンティティに関わることですし、歴史や郷土に培われた多くの日本人は本能的にそれを感じると思います。「声の圧倒」がただのむなしい轟きであると感じている人たちはたくさんいるはずです。

よしりん先生の闘いを全面的に支持したいですし、私も小さな「現場」でできることをしたいと思います。

長々失礼しました。ライジング、いつも本当に楽しみにしています。

No.42 140ヶ月前

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