がんT のコメント

毎週の返信、そして質問への回答(叱咤もあり)ありがとうございます。
わしにとって、先生と正義に関する印象深い資料が手許にあります。1996年秋に福昌堂という出版社から出た「正義とは何か?」というマガジンブックです。当時高校1年生だったわしは偶然書店で見つけ、先生のインタビューが掲載されているということで購入し、読みました。当時の先生は「脱正義論」を描き、従軍慰安婦問題を描き始めた頃で、否応なく「正義」について考えねばならなかった時期だったと推察します。それに一読者のわしも導かれ、考えさせられました。そのインタビューの最後「正義とは何か?」という質問に先生は次のように答えておられます。
(正義という言葉は)「自分の独善性みたいなものをごまかすときには便利だから使うかもしれないですよね。けれども、自分で正義と思っていることを疑ってなきゃいけない。常に疑問符付きで、それでも掲げなきゃいけないんじゃないかっていうようなものですよね。正義がなくていいなんてとても言えない。常にどこかに疑問符付きで、それを掲げてみるっていうのも一つの勝負なんじゃないか、とも思いますね。」
この意見は、当時だけでなく、今後を考えるためのヒントにもなりそうな気がします。ひるがえって、これを前提としても踏まえない人が多いような気もします。
このインタビュー、わしの知る限り、どこにも再録されていないので、勿体無く思います。同マガジンムックには、切通理作氏も「ウルトラマン」と刑事ドラマの「正義」について寄稿しておられます。(今考えると、わしに「ウルトラマン」の違った見方を提示した最初の文章かもしれません。)
誰も言及しないことが惜しく、偶然出会えた幸運を噛み締めつつ書かせていただきました。
頑張ってください。

No.25 145ヶ月前

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