おいちゃん のコメント

今日のうちにもう一つだけ。
自分のコメを取り上げて下さったブログでトッキーさんが仰る通り、「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」は、本当に金言だと思ってます。すなわち「民主主義の要諦」だと思います。
小林先生が共謀罪の参考人招致で仰ったことと同じで、ほとんどあらゆる表現の可能性を試せる寛容さが、日本の公的空間における高信頼の土壌となってきたはずです。
小林先生みたいに端的に説明できないのでもどかしいですが、日本では、社会的弱者の世間への抵抗手段として、表現が有効に機能していた。数にあかせてやりたい放題の今の権力とは違う、本来の民主主義が機能する土壌はもともとあったはずです。
比較論でしかないし、当事者にとってみればまだまだ苦しい思いをしている人もいるでしょうが、たとえばLGBTに対する認知は、古典からの蓄積もあって戦後だいぶ進んだと思います。男尊女卑についてもフェミニズム批判はあれど、徐々に男女同権に向かいつつあったと思います。それが、親学だの何だのあの辺のエセ保守どもがのさばりだしてからまた息苦しくなってきたように思います。

件の漫画は個人的にはやっぱり「こんなもの表に出すな!」と思うし(エロ漫画で放射能測定を装って子供を襲う…という設定がもう不謹慎通り越して殺意すら覚える)エログロナンセンスには目もあてられない酷いものも沢山ありますし、これ自体が別に弱者の抵抗手段だと思ってるわけではありませんが、権力が「犯罪を誘発する表現をやめろ」と言うのは絶対に違うと思います。

権力による表現規制は、表現者だけの問題では決してない。むしろ観客側も含めた全国民の自由を奪うものだと思います。

No.59 90ヶ月前

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