小林先生のおっしゃる世間のお話、ごもっともですね。個人であるというのは組織に於いても自営においても、難しい。一般人が下手に会社を辞めて独立しても、個人事業主として保障なく搾取されるケースが多い。まして言論というある意味掴みどころのない売り物を売って生計を立てるのは厳しいでしょう。定収がないと生計は立てられない。定収を得るためにはツテを頼って派閥に入り、定期的に仕事を振ってもらう必要がある。その代償に、派閥の長の言うことは「絶対」になる。なあんだ、会社員より酷いや、というお話です。というよりも、その程度の見通しすらなく、世間で自分が貫けると考えている甘ちゃんがそういう落とし穴に嵌るのかもしれません。なまじ才能だの個性だのがあると持て囃されると、そうなりますね。そんなの、「よっぽど」のものでなくては、生き残るには値しないのです。