朝生の改憲論争で印象的だったのは、結局保守席の誰も、安倍の9条３項追加案自体には同意していなかった点です。
ではなぜ改憲に賛成かと言えば、まあ安倍に媚びたいという本音は置いとくとしても、要するに「お試し改憲」路線なんですよね。今まで70年動かなかったから、とりあえずちょっとでも「変えた」実績を作りたい。突破口が開きさえすれば、後の改憲が
比較的容易になるから。
単なる手続き論な訳で、そりゃ、真面目に憲法を考えてきた小林先生や井上先生と話がかみ合うわけがないんですよね。あいつらにとっては改憲のための改憲であって、その中身なんかどうでもいいんだもん。
しかしね、しかしそもそもですよ。憲法ってその国の最高法規な訳ですよ。憲法の要請に従って国内法の全てが決められているわけですよ。それをね、「とにかくお試しで変えてみる」ってアリなの？？
これだけ歴史のあるこの日本で、たった一瞬でも「お試し憲法」でやってくってことに、本当に同意するのかな？
だいたい、「お試しだからやってみよう」って奴が、「改憲の機は熟した」って言ってるのは何の冗談かと思います。左右見渡しても情けなくなるくらい憲法のことなど何も分かってない国民では、そもそも国民投票で総意を問うことすらできないはずですよ。
いずれにしても安倍の勢いでやっちゃえ的な奴は、極左よりも悪質な国家破壊主義者だと思います。