トーマス・ペインの『コモンセンス』という本があります。刊行されると空前のベストセラーになり、
アメリカの独立宣言の内容に多大な影響を与えた本です。その中にイギリス王室がいかに正統性がないか書いています。
「ウィリアム征服王を始祖とする国王たちの統治の権限を誰も名誉あるものとは言えない。フランスの一庶子が武装した盗賊を率いて原住民の同意を得ないで勝手にイギリス国王になった。非常にくだらない、卑しい起源である。そこには神聖さがない」
「世襲制は善良で賢明な一族を保証するなら、それは神聖な権威の印を帯びることだろう。しかし、それは馬鹿者や悪党や不徳漢に門徒を開いている」
後は王位継承の争いでイギリスが長い間流血場にかしたことが書いています。
これを見ると我が国の皇室がいかに素晴らしいか分かると思います。天皇は征服者ではなく、当時で言えば豪族同士の調停役として誕生しています。
神話を起源として神聖さ、正当さがある。
善良で賢明な人々の一族が世襲で皇位継承をしている。イギリスよりも遥かに象徴機能が高いと思います。まあそれまでも問題がなかったとは思いませんが、それらをクリアして現代では国民が象徴として尊敬できる天皇制ができたわけです。
イギリスみたいになる！は歴史を知らない人の戯言ですな。