大学無償化だったら、我が息子にも目指させたかもしれません。
長男は今年高校３年生で、警察官の試験に合格しました。親としては、正直なところ、就職が決まったことと、大学の学費の支払いを免除されたことに安堵しました。
ただ、長男は警察官の試験を受ける前に、少し進路に迷っていました。「やりたいことがないから、とりあえず大学に行く」と。私は、長男が今の力で行ける大学にしか行かない（つまり努力しない）と思ったので、「なんとなく進学して、なんとなく入れる職場に、なんてことになるなよ」と釘を刺しました。それから、しばらくして警察官の試験を目指す、と言いました。
もし、大学無償化だったら、私は長男に同じことを言っていたか？と思ってしまいます。貴重な学費を浪費するために大学に行かせたくない、という気持ちもありましたから。ただ、就職が決まったことを知った義母や義兄は「大学に行ってから警察を目指す、ということでも良かったかな」と言いました。それが一般的な大学進学への感情なのでしょう。今や、大学に進学するのは当たり前、そうしないと就職に影響する、下層に落ちてしまう、という価値観が日本全体に蔓延しています。私は大卒ですが、年収はけっして多くはありません。高卒の一般企業に勤めている人たちの方が多くもらっています。だから、私の中では大学信仰は薄い一方、義兄や義母の言うことはよく分かるし、私がこの程度の年収をいただいているのも大卒だったおかげかな、とも思ってもいます。
とりとめない話ですが、大学無償化で教育費を補填してくれることは歓迎したい気持ちもあり、その弊害もあり、という気持ちです。