『ザ・議論!』拝読しました。 井上達夫氏が、「フェアにやろう」を基本としている事にまず好感を持ちました。ただ、国内言論空間では相手からフェアネスを尊重されても、国際社会では反則技ありの空間だと思うので、通用するのか疑問が残りました。 天皇制のパート。権威を天皇に頼るのではなく、立憲主義や法の支配といった原理・理念にいずれは求めるべきだとの井上氏の考えには納得が行きませんでした。設計主義・進歩主義的な考察だと感じます。その意味では「左」に位置される方なのだと思いました。 また、「裕仁」・「明仁さん」と仰っていますが、学者としてあくまで論理的にクールに考察しようとしているのに好き嫌いが出ている。そんな「達夫さん」の人間味に好感を覚えました。 その他、井上氏の9条削除論と憲法改正案は刺激的でした。 全体を通して、よしりん先生の著作で「自称保守」の話は馴染みが有りますが、「自称リベラル」も跋扈している事が判りました。 「自称リベラル」も「自称保守」も思想で無く運動をしているとの指摘。この本ではディベートでなく議論を読む事が出来たと思いました。この様な異種格闘技なら、是非また読みたいです。
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(ID:35864008)
『ザ・議論!』拝読しました。
井上達夫氏が、「フェアにやろう」を基本としている事にまず好感を持ちました。ただ、国内言論空間では相手からフェアネスを尊重されても、国際社会では反則技ありの空間だと思うので、通用するのか疑問が残りました。
天皇制のパート。権威を天皇に頼るのではなく、立憲主義や法の支配といった原理・理念にいずれは求めるべきだとの井上氏の考えには納得が行きませんでした。設計主義・進歩主義的な考察だと感じます。その意味では「左」に位置される方なのだと思いました。
また、「裕仁」・「明仁さん」と仰っていますが、学者としてあくまで論理的にクールに考察しようとしているのに好き嫌いが出ている。そんな「達夫さん」の人間味に好感を覚えました。
その他、井上氏の9条削除論と憲法改正案は刺激的でした。
全体を通して、よしりん先生の著作で「自称保守」の話は馴染みが有りますが、「自称リベラル」も跋扈している事が判りました。
「自称リベラル」も「自称保守」も思想で無く運動をしているとの指摘。この本ではディベートでなく議論を読む事が出来たと思いました。この様な異種格闘技なら、是非また読みたいです。