その限界を超えたところにいらっしゃるのが天皇です。現代は、私人性の追及こそが幸福への道であるという甚だしい誤解から抜け出すことが出来ないでいる。そのちょうど対極に位置するのが、「私なき、自由なき」天皇陛下です。現代人の価値尺度で行けば、自由に発言もできず、なんの欲望も叶わない「天皇」は不幸でなくてはならない。しかし、どうしてもそうは見えない。それが、彼ら逆賊どもをいらいらとさせるのでしょう。「私欲が叶わずとも自由が殆どなくとも」猶、ひとはそのうちに幸福でありうる。であるならば、その逆もまた然り。己の天分をまっとうする生き方こそが、おそらくは次代の幸福の途なのです。いや、それこそが、元からの途であったかもしれません。 「天分」を弁えず、天皇という立場が宿命的に現代人のそれと大きく異なっていることに気が付かない人は憐れです。陛下の、その、おそらくは最初で最後の願いすらも「私」のためではない。後代の国民を想ってのことです。それを踏み躙る権利が誰にありましょうか。それほどに我々の我欲は尊いのですか。価値があるのですか。天に誓って魂に誓って恥じぬものであると言えるのでしょうか。 いずれにせよ、私は陛下のご発言を尊重致したいと思います。
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小林よしのりチャンネル
(ID:19522841)
その限界を超えたところにいらっしゃるのが天皇です。現代は、私人性の追及こそが幸福への道であるという甚だしい誤解から抜け出すことが出来ないでいる。そのちょうど対極に位置するのが、「私なき、自由なき」天皇陛下です。現代人の価値尺度で行けば、自由に発言もできず、なんの欲望も叶わない「天皇」は不幸でなくてはならない。しかし、どうしてもそうは見えない。それが、彼ら逆賊どもをいらいらとさせるのでしょう。「私欲が叶わずとも自由が殆どなくとも」猶、ひとはそのうちに幸福でありうる。であるならば、その逆もまた然り。己の天分をまっとうする生き方こそが、おそらくは次代の幸福の途なのです。いや、それこそが、元からの途であったかもしれません。
「天分」を弁えず、天皇という立場が宿命的に現代人のそれと大きく異なっていることに気が付かない人は憐れです。陛下の、その、おそらくは最初で最後の願いすらも「私」のためではない。後代の国民を想ってのことです。それを踏み躙る権利が誰にありましょうか。それほどに我々の我欲は尊いのですか。価値があるのですか。天に誓って魂に誓って恥じぬものであると言えるのでしょうか。
いずれにせよ、私は陛下のご発言を尊重致したいと思います。