叢叡世 のコメント

NHKのはヤラセと言うよりも、『共感出来るか、出来ないか』ということでしょう。

前のコメントにも書いたんですが、視聴者がどう捉えるか、そして発信者がどのように伝えるかによって見方が変わるものなんだと思いますよ。

切通さんのブログにもありますが、正に表現と演出、伝え方の鬩ぎ合いなんだと思います。

NHKはありのままに伝えようとしたら、視聴者に伝わらなかった、それだけです。
民放なんかある意味そこは敢えて態とらしく『演出』するでしょう。

昔、テレ朝で銭形金太郎と言う貧乏人を紹介する番組がありました。

お笑い芸人達がリポーターとして、夢を目指すも貧乏に身を窶す青年達を面白おかしく紹介する内容でしたね。

段々マンネリ化して、いつの間にか奇人だらけになり、外国人留学生に比重が置かれて最終的にはスローライフを選ぶ人々と言う形になって終わってしまいました。

もう10年前の番組なんですよね。

いつの時代どこでも貧しい人はいますが、基本的に貧しい人達が思った以上に多かったのでしょう。

銭金が受けていたのは、あの頃の貧しかった自分達を見返すような感覚、或いは豊かな日本でこんな人達がいると言う物珍しさで観ているような感覚だったと思いますよ。

マスコミが結局「貧乏とは何だ?」と問いながら「貧乏とはこれだ!」と言う規範を作っちゃっているんですよね。

銭金の終わり頃はスローライフです。

ケニアのマサイ族がいますが、彼らはいまだに襤褸を纏って槍を携え跣で掘っ建て小屋に住んでいるというイメージを抱いているでしょう?
実はあれは観光用にやっているだけで、近代文化に浴したれっきとしたケニア国民であり、放牧にスマホを使っているくらいです。
ムネオの秘書だったムルアカも証言していましたが、ロンドン大学出てもマサイ族をしている人がいたそうです。

昔、コイサンマンのニカウという人がいましたが、あの人は昔は服を着た現代人だったんですよね。
映画とかの設定の後付で裸でいるようなイメージが強くなってしまいましたが。

結局多くの世の人々にとって「貧困とは選択し得る生活様式」と言うように捉えられちゃっているんですよね。

想像力の欠如であることは間違いないんですが、こういう規範が作られた以上なかなか払拭させることは容易ではないかと思います。

慰安婦だって、イメージの払拭をするのに並大抵の努力を有するのだから。

マスコミが影響力を持つかと言えばそんなことは無く、受け手のイメージの再構築に過ぎないんですよね。

No.50 100ヶ月前

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