こいら のコメント

よしりん先生が引用された岡本太郎の言葉は確か『今日の芸術』という本の中の一節だったと記憶してます。
岡本は当時の「何でも綺麗に仕上げる」ことを旨とした美術教育のあり方を批判してます。近代化が進んだ戦後日本で、小綺麗にまとまったお行儀のいい美意識が広がりつつあった状況を彼は猛烈に批判してます。
確かに、今の日本は良くも悪くも綺麗になったのですが、人間が本来持っている生へのバイタリティは失われています。不景気という状況で若者に活力がないのも、バイタリティが抑圧されて皆平均化されお行儀が良くなり小綺麗になったことと無縁ではないのです。
おそらく、学校教育の現場で無難で平均的で周りとの協調性を重んじる教育方針になって、子供が本来持ってる無軌道なやんちゃさを去勢して管理されやすい人材を量産しようとしてることも関係があると思います。でもそれはだらしない大人の従順な僕になってくれる都合のいい若者を期待してるという大人のエゴです。
岡本太郎と同世代の寺山修司も『書を捨てて街へ出よう』という本を書いて、大人に虐げられていた当時の若者の野性を取り戻そうと挑発してます。
よしりん先生のゴー宣シリーズって、岡本や寺山の思想を引き継いで若者を挑発する思想だと言えます。
よしりん先生はバブルの頃、アッシーやメッシーや貢ぐ君に成り下がった若者の男性について「周りとの協調性を重んじて無難に平均的に生きよという学校教育が間違ってる」とゴー宣の前身である宝島の「おこっちゃまくん」で述べておられます。
その傾向は今ではますます悪化して、去勢された若者が厚かましいじじばばのわがままに振り回されてる社会になってしまってます。
ネット社会になって、皆悪意に満ちた少数者からの炎上を恐れてゴーマンさを失ったお行儀のいい発言しかしなくなってます。
そんな中で蘇る御坊茶魔が、この状況をいい意味でかき回してくれないかな、と期待してます。

No.6 103ヶ月前

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