生放送、面白うございました。子どものためのマンガを愛した方々(約1名除く)の逸話も刺激的でありました。 「友情を謳っている『ジャンプ』で、作家同士の友情は育たなかった」―皮肉でも面白いですね。 私自身の記憶のメモリー(!?)をたどってみると、確かに『ハゲ丸』に恩を受けていたのです。 「小学二年生」では算数などの通信添削があり、私も2回出しました。満点の中から抽選で賞品が当たるのですが、私は2回とも満点が取れませんでした。しかし全員プレゼントというものがあり、毎月異なる記念品が決まっていたのですが、そのうちの1つが『ハゲ丸』が描かれた黄色の小銭入れでした。私は「お金が貯まるかも」と長くこれを愛用し、鞄に入れていた、そんな思い出があるのです。今でも探せばあるはずです。 昭和63年の「小学二年生」ではずっと『ハゲ丸』の連載があったと記憶しています。そして平成に入ってから『おぼっちゃまくん』の連載が始まりました(本格連載の前に、茶魔が転校してくる「コロコロ」での連載第1回が再録されました)。やがて読者の進級に伴い、両作とも「小学三年生」に移りました。6月号だったと記憶してますが、別冊付録にも『おぼっちゃまくん』の新作が載るという、今では考えられない事までありました。 「ギャグマンガ家いうのはしんどい仕事やな」と意識し始めたのはこの頃だったような気がします。ハゲ丸に効かない催眠術をかけられたしんぼ先生が眠ってしまい「3日もねてないしんぼ先生」というオチがあり、横に編集者の「励ましのお便りを」的な文章が載っていました。確かにしんぼ先生、「小学三年生」では4コマ5本、正味3ページという月が多く「物足りんな」と思ったものです。これ考えてみれば残酷です。 生放送を見ているうちに「ハゲ丸と茶魔、学年誌で両方読めただけでも私の年度は幸福やったな」「苦労されてたんやなぁ」などという思いが込み上げてきました。決して軽んじてはいけない精神性がここにあったと気づかされ、感動しました。『コロコロ創刊伝説』読み続けます。
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生放送、面白うございました。子どものためのマンガを愛した方々(約1名除く)の逸話も刺激的でありました。
「友情を謳っている『ジャンプ』で、作家同士の友情は育たなかった」―皮肉でも面白いですね。
私自身の記憶のメモリー(!?)をたどってみると、確かに『ハゲ丸』に恩を受けていたのです。
「小学二年生」では算数などの通信添削があり、私も2回出しました。満点の中から抽選で賞品が当たるのですが、私は2回とも満点が取れませんでした。しかし全員プレゼントというものがあり、毎月異なる記念品が決まっていたのですが、そのうちの1つが『ハゲ丸』が描かれた黄色の小銭入れでした。私は「お金が貯まるかも」と長くこれを愛用し、鞄に入れていた、そんな思い出があるのです。今でも探せばあるはずです。
昭和63年の「小学二年生」ではずっと『ハゲ丸』の連載があったと記憶しています。そして平成に入ってから『おぼっちゃまくん』の連載が始まりました(本格連載の前に、茶魔が転校してくる「コロコロ」での連載第1回が再録されました)。やがて読者の進級に伴い、両作とも「小学三年生」に移りました。6月号だったと記憶してますが、別冊付録にも『おぼっちゃまくん』の新作が載るという、今では考えられない事までありました。
「ギャグマンガ家いうのはしんどい仕事やな」と意識し始めたのはこの頃だったような気がします。ハゲ丸に効かない催眠術をかけられたしんぼ先生が眠ってしまい「3日もねてないしんぼ先生」というオチがあり、横に編集者の「励ましのお便りを」的な文章が載っていました。確かにしんぼ先生、「小学三年生」では4コマ5本、正味3ページという月が多く「物足りんな」と思ったものです。これ考えてみれば残酷です。
生放送を見ているうちに「ハゲ丸と茶魔、学年誌で両方読めただけでも私の年度は幸福やったな」「苦労されてたんやなぁ」などという思いが込み上げてきました。決して軽んじてはいけない精神性がここにあったと気づかされ、感動しました。『コロコロ創刊伝説』読み続けます。