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山田玲司のヤングサンデー 第72号 2016/2/22
何が「新しいもの」を生み出す力になるのか?
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今回はキャラの作り方をメインに話そうと思っていたんだけど、その前に伝えなければならない事がいくつかありました。
「どうしたらチャンネル会員をもっと増やせるんですか?」
のぶみ君と西野さんのニコ生に呼んでもらった時に、こんな事を聞かれました。
どうやら我らがヤンサンの絶好調ぶりは、この2人のメジャー組にも伝わっていたみたいで嬉しかったんだけど、何しろこっちは1年半以上やっていて、しかも毎週放送ですからね。
同じ会員料で倍のボリュームの上に、2時間半超えが通常営業です。比べるのもおかしい話なんだけど、聞かれたので答えました。
僕は自分がお金を払ってでも観たいと思える番組が本当に観たいので、基本的に「そういう番組」を作ろうとしているだけです。
で、どんな番組が観たいか?というと、テレビではやってない種類の話です。
面白ければ、それが自分が会った人とのバカ話でも、ドライアイスの袋が爆発しそうだった話でも、スコーピオンマウスの話でもいいんですよね。
もう1つは、観て良かった、と思えるような「知らなかった話」や「知らなかったモノの見方」なんかです。
今はまだまだなんだけど、当初から企んでいるのが、「何かが生まれる瞬間」を番組でやりたいってのもあります。
ゲストに出てくれた漫画家仲間達と一緒に「新作漫画」を番組中に作るのもやりたいし、ミュージシャンの友達と一緒に楽曲を作るのもやりたい。
のぶみ君の番組では、そこまでの話はしなかったんだけど、そもそも「のぶみ西野の番組」は「会議を見せる番組」という名前ではないか。
まさに彼らは「何かが生まれる瞬間」を放送しようとしていたわけです。
2度目の事故
先週の放送は大好評だった「山田玲司の漫画の描き方」Cバージンでした。
お恥ずかしい話ですけど、直前まで自分自身がネームに入っていて、久々の「あれ、今俺何してんだっけ状態」に入ってしまい、単純な解説でフリーズしてしまいました。
それでも、おっくんとシミちゃんの見事な連携で、何とか持ち直したわけで、限定放送からは何とかなりました。
キャラ作りの技術で伝えるべき2つの事
今回はキャラの作り方をメインに話そうと思っていたんだけど、その前に伝えなければならない事がいくつかありました。
1つは「自分の主張に片寄ると作品が浅くなる」ということです。
「自分はこう思う」というのは大切なんだけど、違う考えの人の存在が重要で「考えが違う人」がいるからドラマが生まれ、テーマがいきいきと立ち上がってくるのです。
もう1つは「葛藤」の話です。
「友人の恋人を好きになる」みたいな時に起こる、自分の内面で起こる葛藤です。
つまりよく出来た物語は、外と中(内面)の2つ世界で、対立が起こるということです。
まずはそれを理解してもらってからキャラクターを作る話にしようと思ったわけですが、情けない事にこんなに簡単なことが伝えられなくて、ジタバタしてたわけです。
そして後半では、みかんに顔を描いて、おっくんと即興でキャラを作ってみました。
松山市役所に務める、2人のみかんヒーロー「かんちゃん」と「マサキ」です。
ノープランで始めたのに、この瞬間まさに「新しい何か」誕生したのです。
それをやりながら思っていたのは、まるで遊んでいるみたいだな、と言うことでした。
特にみかんに顔を描いて「こいつの夢は何だろう?」なんて考えているのは、遊びそのものです。
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