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山田玲司のヤングサンデー 第197号 2018/7/30

細田守の「デジモン劇場版」

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うーん・・

漫画の仕事がやばい。

仕事がないのもやばいんだけど、仕事量が多すぎるのも大変。


時間に追われながらの創作ってのは、終わってみると案外「いいもの」になってるんで、そこは心配してないのだけど「キャラクターの人間性」が把握できていない状態で描くのはダメなのよ。


「お前どんなやつ?」ってのが、作者にわかってないのに、その人を描くなんてできるわけがないのよ。


「漫画家がキャラを理解する」というのは、そのキャラが「どんな嘘をついているか」までわかっていて、それをどう誤魔化しているのかまで掴んでないといけないのよー。


そんなわけで、短期間に「キャラクター」を知るのは大変。


そもそも「人を知る」のは大変なのだ。


そうは言っても「絶望に効くクスリ」の取材で人を深掘りする癖がついてる僕は、人に会うとついつい色々聞いてしまう。これは面白いのでやめられない。



そんなわけで「地球温暖化の話」で会いに行って、気がつくと「ポケモンの話」になっていた人がいます。


それが今週のゲストの江守正多博士です。

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【ポケモン劇場版】


せっかくなんで、今週は地球温暖化の話とポケモンの話もしたいと思って準備を始めた。

ポケモンはわからないので、劇場版のオススメをみんなに聞いて、何作か観た。


なるほど。

なんだかんだ言ってもコンテンツは「思想のバトルフィールド」だ。

甘く見ていたポケモンだったけど、試行錯誤の形跡が面白い。


詳しい話は番組で言うけど、とにかくその辺の「制作陣の格闘」が興味深かった。



ポケモンのアニメは、ゲームからの企画のため、いくつか大きな「欺瞞」を感じていた。

その「欺瞞」は僕には受け入れがたく、ついつい避けてきたコンテンツだったのだけど、いくつかの劇場版では「そこ」に挑戦していたのだ。


ポケモンは、この狂った社会で苦しむ子どもたちの「疑問」から逃げてなかった。

これは大きな発見だったし、この作品は無意識に「今の日本」を表現してしまっていて面白い。


まどマギの時にも思ったけど、何でも観てみないとわからないものです。



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【消された大人とかえるくん】


今更だけど、今のコンテンツには「まともな大人」がほとんど出てこない。

大人は「いない」か「狂っている」のどちらかだ。


「ダーリンインザフランキス」で出てくる大人は完全に「廃人」になっていた。

もはや「上の世代に何かを期待する」なんて思想は完全に滅んでる。


昔、若い世代の人に「これが僕らなんです」と言われて激推しされた映画があった。

それは細田守の「デジモン劇場版」だった。