「非属の才能」と、書店員X
「才能のある人は、どこにも属せない
だから孤独だし、迫害にあうし、いじめにもあうものです。」
なんて事を書いた本が「非属の才能」でした。
この本を出したのは今から10年前の2007年。
我らが「カッキー」こと、コルクの柿内君と初めて組んで出した、僕の初の新書でした。
当時まだ、そこそこ尖っていた僕と、今も尖っているけど、当時は更に尖っていたカッキーとのコンビで作った本です。
なので、今読むと「おいおい、これは言い過ぎだろ(笑)」という文章が次々に出てきます。
1番激しいのは、完全に僕の独断で書いた最後の数ページなんだけど、それ以外の章もなかなか凄い。
例えばこれは「人の言うことは聞くな」というくだりです。
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人の言うことは99%聞くな 新しいことに挑戦する際、心得ておくべきことがもう一つある。
それは、他人の意見を聞き入れてはいけない、ということだ。
五味太郎氏は「人が何を言おうが聞くな」とくり返し、竹内久美子さんに至っては「人の言うことは99%聞くな」とまで言っている。
といっても、なにもこれは、他人の言うことを頭ごなしに否定しろ、という意味では決してない。
単に、危うい価値観に支配された群れのなかから発される「人の言うこと」についての話なのだ(事実、五味氏は個人として向き合うと実に真摯に話を聞いてくれる人だし、竹内さんも恩師や友人、世界中の研究家の言うことには真剣に耳を傾けている)。
竹内さんは、「人間がものを話すときには、ほとんどの場合、相手を操作しようという無意識が根底にある」と指摘する。
これが群れのルールに集約されたとき、例の「漠然とした同調圧力」になるのだ。
「この服を着ないとおかしい」
「この曲を聞かないとおかしい」
「このドラマを見ないとおかしい」
「このお店で食べないとおかしい」
これらの価値観の根拠は常にあいまいで、なんらかのメディアが操作していることが多く、決してその人個人の意思から生まれたものではない。
あえて言えば、広告代理店やテレビ屋や雑誌編集者の「いびつな村」が生んだ常識なのだ。
ひとりのカリスマが生み出した価値観などではなく、「時代の空気」という怪しいものに常に左右される価値観である。
もちろん、そこには利害関係のあるスポンサーがいて、組織の上下関係とライバルとのえげつない競争がある。
そういった世界から発信される空気が群れの価値観を操作しているならば、そんなものは1%も聞く必要はないのだ。
~非属の才能より~
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