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山田玲司のヤングサンデー 第88号 2016/6/13

婚活漂流教室、あ、GO!

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リアルな恋愛からは逃げるしかないのか?

先週は「責任とってっちゃ」からの恋愛地獄話で、面白かったんだけど。
どうもまだまだ恋愛の地獄を笑えないステージにいる人を怖がらせすぎたかもしれませんね。

それでもこの問題は、いずれは正面から向き合って「笑うしか」な時が来るので、こういう回もあって良かったと思う。
アニメだの声優だのアイドルだのが主流のニコ動では稀有な放送だと思うしね。

麻酔コンテンツに溺れて「女の子は僕だけの天使」とか「私だけを愛し続けてくれるイケメンの大金持ち」とかの「架空のキャラクター」ばかりを眺めていたら、本当は豊穣なリアル恋愛世界を味わう事無く怯えたまま年老いていく・・なんて事もあるわけで。
そっちの方がよっぽどホラーだと思うんだよね。

AI彼女に逃げるのもいいけど、それで「寂しさ」が誤魔化せるかは、その人次第。
そして人間はそんなに単純じゃない。
だから面白いんだけどね。

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「婚活漂流教室」スタート

ワニマガジンのWEBサイトでやっている「普通の恋ができない」の第1シーズンが終わったので、第2シーズンがスタートします。
それがどうにも35歳の独身女性の婚活がテーマになることになって、何だかアッコの「タラレバ娘」みたいなんだよね。

ニーズは多いし、面白いテーマではあるんだけど、どうにもこの手の「婚活に焦る女の話」というのは、考えてて気が滅入る。
「やりたくてもやれないドーテー男」のようには笑えないのだ。

「結婚しないと女として価値がない」という、昭和の価値観で親族やご近所に追い込まれ、メディアも相変わらず「女の幸せは結婚」とやっている。

そんな事は個人個人違うので、独身だと「劣っている」なんて勝手に決められる社会のほうがイカれてる。

不倫の話であれほどヒステリックに正義をかざすのもどうかしている。
そもそも「人間」というものについての考察が「水たまり」くらい浅い。
「親の不倫で傷つくのは子供たちなんです」なんて言っているけど、両親が離婚しても立派に幸せになっている人はいるし、とっくに愛が冷めているのに世間体のせいで別れない両親のせいで苦しんでいる子供だっている。

「子供がかわいそう」とか言うなら、自殺したくなるような学校に通わせるほうがよっぽど「かわいそう」だ。

そんなこんなで「オワコン」になっている「結婚システム」を絶対的なゴールだと思っている(時期の)女性は、本人のせいではないだけに、気の毒で笑えないのだ。

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「私は誰の犠牲にもならない」と思っている人を愛せるか?