医学を学んでいますので、トン氏のお求めに従い、浅学ながらコメントを。(きっとさらに詳しくてわかりやすいコメントが後に来るはず!) オートファジー(autophagy)はauto=自己・phagy=消化、ということで、細胞が「自分自身のタンパク質」を「分解」する機構の事を言います。自分を消化する、というのは危険な事に聞こえますが、細胞内の不要物(古くなってしまった細胞内機関等)を掃除する、と考えると非常に重要な機構であると理解できるかと思います。 今まで「(体外から入ってきた細菌等)自分自身の成分以外」を分解する場合や、細胞がタンパク質を「作る」ことには大きな注目が集まっていましたが、「自分自身」を「分解」する点に関しては研究が進んでいませんでした。今回の大隅教授はオートファジーに関係する遺伝子を次々に発見し「遺伝子的操作でオートファジーが起こらなくなったマウス」などを作成し、オートファジーの重要さや、病気との関連を示した功績でノーベル賞受賞となりました。 理解しやすい点としてオートファジーが有用な場合を二点挙げます。 ①生まれた直後の赤ちゃん ⇒オートファジーは細胞内の掃除役というだけではなく、体内のタンパク質を分解することで栄養確保に役立ちます。 例えば生まれた直後の赤ちゃんはミルクを飲んでも消化に時間がかかる&へその緒が切れて母親からの栄養供給がない、しかし身体の細胞は成長するために栄養をガンガン必要とする、という極度の栄養不足状態にあります。 そのような生まれた直後の一定期間は必要な栄養をオートファジーで賄っています。赤ちゃんの生存には必要不可欠な機構と言えます。 ②今後、パーキンソン病の治療につながるかも知れない ⇒パーキンソン病は脳の神経細胞に「不要なタンパク質」が異常に貯まることで発症すると言われています。なので、細胞の掃除役であるオートファジーを薬などで制御できれば、この不要なタンパク質を取り除ける=パーキンソン病が治療できるのではないか!という感じです。 長くなってしまいました&ブロマガ後半の内容と一切関係なくて恐縮です。なんというか技術の進歩ってすごいですね!(小並感)
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医学を学んでいますので、トン氏のお求めに従い、浅学ながらコメントを。(きっとさらに詳しくてわかりやすいコメントが後に来るはず!)
オートファジー(autophagy)はauto=自己・phagy=消化、ということで、細胞が「自分自身のタンパク質」を「分解」する機構の事を言います。自分を消化する、というのは危険な事に聞こえますが、細胞内の不要物(古くなってしまった細胞内機関等)を掃除する、と考えると非常に重要な機構であると理解できるかと思います。
今まで「(体外から入ってきた細菌等)自分自身の成分以外」を分解する場合や、細胞がタンパク質を「作る」ことには大きな注目が集まっていましたが、「自分自身」を「分解」する点に関しては研究が進んでいませんでした。今回の大隅教授はオートファジーに関係する遺伝子を次々に発見し「遺伝子的操作でオートファジーが起こらなくなったマウス」などを作成し、オートファジーの重要さや、病気との関連を示した功績でノーベル賞受賞となりました。
理解しやすい点としてオートファジーが有用な場合を二点挙げます。
①生まれた直後の赤ちゃん
⇒オートファジーは細胞内の掃除役というだけではなく、体内のタンパク質を分解することで栄養確保に役立ちます。
例えば生まれた直後の赤ちゃんはミルクを飲んでも消化に時間がかかる&へその緒が切れて母親からの栄養供給がない、しかし身体の細胞は成長するために栄養をガンガン必要とする、という極度の栄養不足状態にあります。
そのような生まれた直後の一定期間は必要な栄養をオートファジーで賄っています。赤ちゃんの生存には必要不可欠な機構と言えます。
②今後、パーキンソン病の治療につながるかも知れない
⇒パーキンソン病は脳の神経細胞に「不要なタンパク質」が異常に貯まることで発症すると言われています。なので、細胞の掃除役であるオートファジーを薬などで制御できれば、この不要なタンパク質を取り除ける=パーキンソン病が治療できるのではないか!という感じです。
長くなってしまいました&ブロマガ後半の内容と一切関係なくて恐縮です。なんというか技術の進歩ってすごいですね!(小並感)