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このコーヒー、200円でいいの!?

2015/03/20 15:00 投稿

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●東京都板橋区地域編集長 田原誠司の記事をご紹介します!

東京都板橋区常盤台の自家焙煎コーヒー店『キャリオカ珈琲』を紹介する。


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▲20種類以上のコーヒー豆が待っている

「閑静」という言葉が板橋区内でもっとも似合う町、常磐台。
時間が穏やかに流れる住宅街の一角にある『キャリオカ珈琲』。


目印は「自家焙煎珈琲豆」と書かれたのぼり。
入口の扉を開けると、左手の棚に焙煎豆のガラス瓶がずらり。
右手にはカウンターがあり、正面はガラスで仕切られた焙煎室。

焙煎室の横には、ひとり用のかわいいカウンターがしつらえられている。
一席だけの禁煙席だ。
焙煎の様子を眺めながらコーヒーを味わえるここが、
じつは『キャリオカ珈琲』の特等席なのかも。


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▲『キャリオカ珈琲』の外観

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▲レンガ調で落ち着きのある客席

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▲明るい窓際はベンチシート

350円のブレンドコーヒーなら「安いね」と言われるこの時代に、『キャリオカ珈琲』は200円。
セルフサービスでもないし、マシンにまかせた抽出でもない。
それどころか、お客さんの好みに合わせてドリップの加減を調整してくれる
細やかなサービスも体験できる店なのである。


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▲この一杯、お値段以上!

メニューは、スナックやフード類を切り捨ててコーヒーのみだ。

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▲ストレート(単一種)のメニュー

『クレオパトラ』は名前のためか、女性に人気が高いらしい。
板橋区の地域編集長・タハラの感想は「しっかりした、夜を感じさせる味」。
ジャズのスタンダード曲『クレオパトラの夢』が頭のなかに流れた。


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▲ブレンドのメニュー

ブレンドのラインアップがこれほどあるって、じつはすごいことなのだ。


■オーナーの吉田加津三(かずみ)さんにお話をうかがった
『キャリオカ珈琲』のオープンは1998(平成10)年。今年で18年め。
吉田さんは独立する以前もコーヒー関連の会社にお勤めだった。
「この道一筋」のプロフェッショナルである。


店名の「キャリオカ」とは「リオ(リオデジャネイロ)っ子」を指す言葉だそうだ。
なるほど、ブラジルは世界一のコーヒー輸出国ですもんね。


高品質のコーヒーを安く提供できる秘密は「焙煎豆の卸との両立」にありそう。
10時の開店時間のまえに、他のコーヒー店やレストランへの配達を車で済ませる。
卸先は板橋区内にとどまらない。
群馬の前橋にも取引先があるが、さすがにそこは宅配便をつかうそうだ。


「それにしても安いですよね」と言うと、「じつは値上げを考えたことも」とのお答えが。
消費税率が8%に上がったときがひとつのポイントだったそうだ。

「『キャリオカ珈琲』ではお客様から消費税をいただいていないんです。
5%のときはなんとかなったけど、8%になると……と悩みました。
でも、いずれ10%に上がるという話もあるし、『いいや、そのときにまた考えよう』と」
(吉田さん)


なんて良心的!
そのせいか、毎日どころか日に二度三度と顔を見せる常連さんも少なくないとか。


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▲コーヒーの抽出にはペーパーフィルターをつかう

「保温性などの面で、ほんとうは陶器製のドリッパーのほうがいいんですけどね」と言いながら、
吉田さんがつかっているのはプラスチック製の透明なドリッパー。

「これだとコーヒーの雫の様子が見えるので、微妙な調整がしやすいんです。
サーバーをヒーターの上に置いてコーヒーが冷めないようにしています」
(吉田さん)


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▲オーナーの吉田さん

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▲富士ローヤル製の半熱風式5キロ焙煎機

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▲グラインダーはディッティング

豆を挽くマシンは憧れのドイツ製である。


■取材後記
板橋区の地域編集長・タハラはコーヒー好きだが、
吉田さんのようなプロフェッショナルのお話をうかがっていると、
「自分はいつまでも素人のままだな」と自覚する。

取材中、吉田さんが2種類の焙煎豆を見せてくれた。
「焙煎の方法じたいを変えているんですよ。ほら、色が全然ちがうでしょう?」と。
そのときはつい相槌を打っちゃったけど、スイマセン、色の違いがよくわかりませんでした……。


質問すれば明確な答えてくれる吉田さんだが、ふだんの接客はにこやかでさり気ない。

そりゃ、日に何度も足を運びたくもなるよね。

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『㈲キャリオカ珈琲』
   住所:東京都板橋区常盤台2-29-16
 最寄り駅:東武東上線『ときわ台』駅
      北口から約550メートル 徒歩約7分
   電話:03-5392-8777
 営業時間:10時~19時
定休日:日曜日
喫煙可(喫煙席あり)
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(■023 取材日:2015年3月1日)



※東京都板橋区地域編集長 田原誠司の記事はこちらから読めます。

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