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第6回『ユーザー記者ニュース(テーマ【ホラー】)』優勝の裏側

2017/06/04 18:00 投稿

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皆さん、こんにちは。
ニコニコ動画でユーザー記者活動をしている『山猫』と申します。
普段、人がめったにお目にできない珍しい場所や物、生き物、企画や催し物等が大好きな、言わば変なおじさんです。
よろしくお願い致します。

さて、今回は2016年8月20日(土)に放送されたユーザー記者公式生放送ホラーSP(←クリックで放送ページへ飛びます)で優勝できたこちらの映像作品の制作過程と裏話をさせて頂きたいと思います。





1.【企画提案】
いつものユーザー記者公式生放送ではユーザー記者に伴った自由な映像表現で投稿できたわけですが、あの時の回は「夏のホラースペシャル」という事もあって動画の趣旨が運営サイドから提示されておりました。
テーマはズバリ『ホラー!
とはいえホラーと言っても様々な表現方法があります。

・王道の心霊系
・いかついお兄さん達にアニメ評価を突撃インタビュー
・買い物中に親父のカツラを取ってみたらどうなるか
・嫌いなゴキブリやムカデが1000匹いる密室で24時間くつろぐ
・友人に紹介した女の子は10年前すでに自殺していたドッキリ
・ネットや巷で話題の怖いスポット

などなど・・・。
テーマは決まっていれど考えれば色んなアイディアが沸いてくるはずです。
全然アイディアが浮かばないと悩んだ場合は知人・友人・身内の方と一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
視点や考え方、アイディアが何倍にも膨らむでしょう。
そこから自身に危害が及ばず素人でも実現できそうで公序良俗に反しないユーザー記者動画に相応しいアイディアだけをピックアップしていきます。
そしていろいろ悩んだ結果、視聴者が公式生放送のタイトルで望むであろう王道の心霊系に。
そして普段お目にかかれないような場所という事でニュース性を含んだ青ヶ島の祟り神を祀っているといわれる神社へと決断しました。


 

2.【撮影許可の申請】
撮影場所が決まったところで次は重要なポイントとなる撮影許可の申請をしましょう。
人物や物、場所には肖像権や著作権が存在します。
その場に赴き勝手に撮影して動画を投稿した後、著作元から削除申請が出てしまいせっかく撮った動画が消えてしまっては元も子もありません。
僕のこの動画の場合ですと場所や建築物の撮影許可の申請ですね。
お寺には普段住職さんが居てそちらの方に申請するのですが、人の居ない神社ですので管理をなさっている青ヶ島役場の観光課の方へ自身の身分紹介(ユーザー記者活動)や連絡先を添えてメールで送り、快く許可を頂きました。

申請先の電話番号や現場に行けるようでしたら直接申し込んでも構いませんが、申請させてもらう身なのでなるべく相手方のお時間を煩わせないよう気を使って簡潔に申請内容を説明して下さい。
映像制作会社所属でもない身分不祥な個人から申請が来られても困惑してしまい、許可が取れなかったという事になるよりはましだと思います。

被写体(自身やインタビュアー)を撮影していても背景にがっつり人が映りこんでしまった場合、映像の編集でカット、もしくは個人を特定できないよう顔にボカシやモザイクをかけてしまえばある程度問題はございません。



3.【動画の全体イメージ】
撮影許可がおりたらいよいよ撮影開始!
・・・ではなく、完成する動画の最初から最後までの構成内容を頭の中や絵で描いてみましょう。
ストーリーで構成される内容には『』という基礎が有名ですね。

それでは僕のこの動画に当てはめていきましょう。

起 = そこはどういう所なのかの説明(ホラー)
承 = そこまでに行く過程(中々ホラー)
転 = そこには何があるのか(ホラー!ホラー!ホラー!)
結 = 笑いのギャップでオチを付ける(スベっても恐れない鋼のメンタルホラー)

ざっくり表現するとこういう感じです。
もう一つ例で「あの伝説のカレー店の食レポ動画を作ってみたい!」と仮定するとこういう感じです。

起 = なぜこの店に来たのかを説明(ほーん)
承 = 店内やメニュー表、店主さんとの絡み(ほぇ~)
転 = そして注文→このカレーやべえええええ!!(草)
結 = 締めの一言(ちゃん、ちゃん)

①食べた→②美味しかった→③こんな店だった、とか単調すぎる流れは視聴者さん的には絵面に飽きてしまい最後まで見てもらえないという悲劇も・・・。
僕の動画でもう少し構成内容を説明するのは6.【編集で上手にまとめよう】で後述しますね。



4.【いざロケ地へ!+(余談の苦労話)】
頭の中である程度イメージができたらいよいよ現場に赴きます。
羽田空港から八丈島へ、そして八丈島から青ヶ島へのルートは船とヘリコプターの2つがございます。
途中、青ヶ島へ行く過程でせっかくなのでどうしてもヘリコプターからの映像が欲しかった。
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しかし、ここで2つ大きな規制が─。
ひとつはヘリコプター内へと持ち込みできる荷物の大きさと重量制限です。
大きさは・縦25㎝・横40㎝・厚み20㎝まで、重さはお一人様1個5kg以内までと決まっております。
わかりやすく大きさを説明するとパツンパツンに詰めてない普通の背負いリュック1つ分でございます。
船だと三辺の和が120cm以下かつ総重量20kg以下までとたくさんの荷物が運べるのですが・・・。(30kgまで有料可)

人を寄せ付けない絶海の孤島という事だけあって、ひとたび天候が不安定になれば船やヘリは欠航となり宿泊予定が延びるという災難な事もよくあるそうです。
3泊4日のスケジュールでしたので必要最低限の3日分の着替えと予備の服、貴重品やスマホとモバイルバッテリー、応急セットや懐中電灯に雨傘。
あとはいつもの撮影機材だけ・・・・が、重さと大きさでオーバーしてしまう!
なのでカメラは大型のじゃなく機敏性と軽量性を兼ねそろえたフルHDのハンディカム。
(大掛かりなカメラじゃなくても編集作業でエンコードをうまくやれば充分綺麗に投稿できます!)
問題なのはその周辺機器類・・・。

・ワイヤレスピンマイクと指向性マイクを取り除きカメラ内蔵のマイクだけへ。
・カメラの充電器とバッテリーを置いて大型バッテリーだけへ。
・滑らかな動きのできるオイルフリュード式三脚から小型の超軽量三脚へ。
・過重のためデジタルカメラもお留守番。(スマホとハンディカムで代用)
・宿泊先へノートパソコンを持っていって編集作業をするつもりでしたがこちらもお留守番。

これでようやく大きさと重量制限をクリア!
ふぅ~・・・

もうひとつはヘリコプターが青ヶ島へと着陸する機内からの映像を撮りたかったのですが航空法で離着陸時はヘリの機器に影響を与える恐れがあるという事で撮影禁止でした。
なのでヘリコプターが安定飛行に移行した海上からの撮影と別の日に島へと着陸する様子を地上からの撮影に変更致しました。



5.【~撮影開始~】
さあ、メイン撮影の開始です。
頭の中でイメージした構成を思い浮かべながらバンバン撮影しましょう。
ここで注意しておきたいのがカメラの動画容量が許す限り何もかも撮りまくる事です。
後になって「あの場面を撮影しとけばよかった・・・」、「あのセリフを言っとけばよかった・・・」などの後悔をするよりも確実に良いからです。
いらないシーンがあっても編集でカットするだけで済むのです。
もう一度ロケ地に行って撮影し直さなければいけないといった致命的なミスは絶対に避けましょう。

・撮影した動画を再度カメラで再生してうまく撮れているか、ちゃんと音声を拾っているかのチェックも忘れずに!
・手振れ防止機能の無いカメラでは三脚で固定するか、脇を絞めてしっかり両手で持つようにしましょう。
・歩きながら撮影する時は縦揺れに意識を注意しながらゆっくり歩くと良いです。(はたから見ると無様な歩き方だけど気にするなw)
アップにしたり様々な角度から撮影した映像も。(色んな映像を混ぜることにより視聴者目線で飽きのこない動画に)
・ミステイクは付き物、納得のいく映像が撮れるまでくじけず何回も。



6.【編集で上手にまとめよう】
皆さんご存知のように映像作品はただ撮影しただけでは終わりではない。
これまでに撮った素材の映像をカットしたりテロップを入れたりエフェクトをかけたりと地道な作業をしていかなければいけません。

編集ソフト
僕の使っている映像編集ソフトはAdobe Creative Cloudというソフト類にある『Adobe premiere pro』というソフトです。
この中にエンコードソフトもセットで付いてるので高画質で書き出せます。
あとはたまぁ~にフォトショップで画像を加工したり色んなエフェクトをかけられるアフターエフェクトを使うのみぐらいです。
しかしながらやはりと言うべきか世界最高峰を謳う編集ソフトではありますが、他の編集ソフトと比べるとお値段が桁違いに高いです。
あと、編集するにあたってソフトの知識をたくさん勉強しなければいけない。
プロを目指す方以外にはあまりおすすめできない代物です。

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他には『AviUtl』という無料ソフトがインターネットで配布されています。
拡張機能を追加していくと有料ソフト並のポテンシャルを秘めています。
だけどこちらも様々な機能を使うにあたってたくさんの知識量を詰め込まなければいけません。

市販で販売されている1万円前後のパッケージソフトなんかだとさほど勉強もせずにマニュアル通り進めていくだけで簡単に編集作業ができると思います。

編集作業
ユーザー記者公式生放送に出品される映像には動画の尺合わせ(動画時間の長さ)が決まっています
当時は3分以内、現在だと2分以内にまとめなきゃいけません。
3.【動画の全体イメージ】で描いた素材映像を並べてみましょう。
僕のこの動画で例えますと

起 = 祟り神を祀る神社の説明テロップを入れつつ移動
承 = 神社周辺の雰囲気
転 = 神社へと辿り着きこんな場所だと見せる
結 = ちょっとした笑いでオチ

何倍もの動画の長さになってしまい驚愕するかと思いますがそれはそれでいいんです、無言の場面、ブレた映像、余計なシーンをカットしていくだけです。
この決められた時間の中で自分が見せたい映像、台詞をどれだけうまく視聴者に伝えられるか編集した人のセンスが問われます。

そしてこの時のテーマは「ホラー」、いかに視聴者さんにホラーの雰囲気を見せるかが鍵となっています。

タイトルと効果音でホラー動画だと認識させる
恐怖を引き立てるBGM
映像に集中できるよう、あえてテロップは少な目
一人称視点重視で視聴者もその場にいる雰囲気

最後のオチはこの公式生放送がガチのホラー番組なら無しでよかったのですがそこはニコニコ動画、きっちり笑いで締めた方がそれらしいんじゃないかという事でわざとホラーとは真逆の服装を選び参拝。
さらには村役場公認で縁結びの神社に変わっているのが功を奏しました。



7.【おまけ】
当時のロケ撮影にあたり、趣味の旅行を兼ねてたくさんの良い出会いと思い出も生まれました。
ニコニコTシャツにユーザー記者の腕章を付けて撮影していたところ、若いカップルの観光客に「もしかしてニコニコ動画の方ですか?」と声をかけられました。
僕はニコニコ動画でユーザー記者活動をしてる旨をお伝えしたところ「ニコニコ動画も見てるしニコニコニュースも知ってる!」と、嬉しいお言葉も聞けました。
この調子でどんどん「ユーザー記者」カテゴリを認知していってもらいましょうw
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青ヶ島の民宿でお世話になった時の思い出といたしましては、僕は実名で予約をしていたのですが夕ご飯時になると「〇〇さ~ん、ご飯できましたよ~。」と廊下からお声を掛けてもらいます。
2日目ぐらいからどんな撮影をしているのか聞かれましたのでいつものように「ニコニコ動画という動画投稿サイトで~(略)」の説明をしました。
しかし笑いの悲劇はここから起きてしまいました。
それは『山猫』というユーザーアカウントネームで活動してることを知った女将さんがその日から僕のことを『山猫さん』と呼ぶようになってしまったのです!
山猫さぁ~ん、ご飯できましたよ~。」、「山猫さん、今日はどちらへ?」、「山猫さぁ~ん山猫さぁ~ん山猫さぁ~ん」・・・////
他の宿泊客の方たちや村民さんの前でも呼ばれてたので「やっ、ヤマネ・・コ?」と不思議がられてしまいました。
女将さんww勘弁してくださいよwwwわし恥ずかしくて顔真っ赤ですがなwww

民宿:あおがしま屋のご飯はとても美味しかったです!
とれたての新鮮な地魚刺身や煮魚は絶品♪
島おくらのネリは地元産ひんぎゃの塩や島味噌に付けてボリボリと。
漬けの島寿司は青ヶ島ではワサビではなくカラシでいただきます。
そして幻の青ヶ島産焼酎 あおちゅうをぐびっっと一杯。
思わず「ぷぱぁ~!たまんねぇ~!!」の一言。
女将さんありがとう!!
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帰りはゆっくり船で島の思い出にふけりながら─。
必ずまた訪れたい夢の島
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【写真撮影・記事・編集 ユーザー記者 山猫】


ユーザー記者:山猫

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普段はユーザー記者カテゴリで動画などを投稿しております。
たまぁ~に公式生放送出演。
Twitter:http://twitter.com/yamacat

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