音楽プロデューサー 津田直士の 「人生は映画 主人公はあなた」

100年残る音楽の魅力 ~ YOSHIKIの限りない可能性 ⑤

2013/11/04 15:00 投稿

コメント:4

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 1999年11月12日。
 僕は皇居前広場にいました。
 天皇陛下御即位10周年をお祝いする国民祭典の会場です。

 前日まで準備で大変でしたが、いよいよ今日は本番。あとは演奏を待つのみです。
 YOSHIKIが作曲した奉祝曲の、YOSHIKI自身のピアノとオーケストラによる演奏を
 天皇皇后両陛下がご覧になる・・・。
 大変なことです。

 
 その準備のために、指揮者の川本さんやオーケストラサイドとの打ち合わせ等、音楽面
におけるサポートで、一ヶ月以上前から僕も東奔西走していましたが、資料を用意したり、
打ち合わせを重ねたりする中で、その忙しさがいずれ、晴れがましい演奏として結実する
時が来て、しかもそれを天皇皇后両陛下がご覧になるのだ、という実感はどうしても涌き
ませんでした。

 僕は個人的に、皇室とその歴史にとても深い敬意を感じていたので、お話としては嬉し
くてたまらなかったのですが、聞かされている内容があまりに素晴らし過ぎて、現実感が
なく、もしこれが何かの間違いだったら、一体どうなってしまうのだろう、などど思って
しまう毎日でした。

 何しろ、音楽の現場は相当豊富な経験を積んでいる僕でも、内閣府や宮内庁という言葉
が飛び交う仕事は初めてでしたから。

 また、リハーサルとアレンジの確認のためにレコーディングスタジオを手配している時
も、オーケストラサイドと音楽的な内容の打ち合わせをしている時も、常に一部の情報を
伏せ、秘密裏に進行する必要があったため、音楽の仕事というより、まるで国家機密に関
わる仕事をしているような気分でした。

 やっと音楽としっかり向かいあえた、レコーディングスタジオでのリハーサルも、限ら
れた時間の中で音楽的にまとめあげるために、本人や川本さん、オーケストラメンバーや
音楽スタッフ等が集中して数日間を駆け抜けていくうちに、あっという間に当日が訪れた
のでした。
 日々まとまっていく演奏と、曲の圧倒的な素晴らしさに感動しながら、それでもまだ、
僕はその演奏が数日後に天皇皇后両陛下の前で披露される、という現実に実感を持てない
まま、当日を迎えたのでした。
 

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コメント

私にとっても、天皇陛下御即位10周年のあの日の記憶は深く、胸に刻まれてます。

次々と辛い出来事が襲ってきたあの頃。。。
深い悲しみと混乱の中で自分自身を責め続け、もう表に出るのはやめてプロデューサーにでもなろうか、、、と語っていたYOSHIKI。
そんな想いや痛みを知り、私もとても胸が苦しくなりました。

私達が深い悲しみと衝撃と混乱で倒れそうな時、自分のことを後回しにしてまでも、私達ファンを支えてくれたリーダーYOSHIKI。
大混乱のままL.Aにもどり、独り深い悲しみと混乱の中で自分自身を責め続けるYOSHIKI。
そんなYOSHIKIを見ていてとてもとても胸が痛みました。

反省の気持ちと共に、微量ながらも私達に出来ることはないか?と必死に考えていると、同じ想いのファンが、たくさんいて、
『YOSHIKIがいくら強いリーダーだからって、私達ファンがそこに頼ってばかりではいけない!』
『まだまだとても悲しいけど、だからってずっとYOSHIKIに甘えていてはダメだよね!』『YOSHIKIは私達以上に辛く悲しいはず。』『一人一人の力は小さくても、皆で力を合わせれば支えられる!』『今度は私達ファンが一丸となってYOSHIKIを支えよう!!』『私達がそばにいるよ。独りじゃないよって伝えたい!』
そんな声が次々にあがりました。
そして、ある方達を筆頭に、YOSHIKIへのメッセージをしたためた手紙を集め、一冊の本のように閉じて送ろうということになり、贈りました。

そのような活動を続けていたある日、
YOSHIKIが天皇陛下御即位10周年の奉祝曲を担当するというニュースが飛びこんできました。
あるインタビュー映像の中で、私達が送った手紙集について、YOSHIKIさんが触れてくださり、
『あぁ私達の想いはちゃんと届いていたんだ(꒦ິ⌑꒦ີ)少しは力になれたんだ(꒦ິ⌑꒦ີ)』と、安堵の涙を流したのを覚えてます。
当時、叩かれたりもしましたが、私達はただ純粋に、愛する大切な人の心に寄り添いたい。独りじゃないよ、そばにいるよ!って伝えたい、その一心で動いていました。
いつもYOSHIKIが音楽を通じて私達にそうしてくれてるように。

天皇陛下御即位10周年の式典当日、あのステージに立ち、何年経っても変わる事のない真っ直ぐな音で、あらゆる感情を表現するYOSHIKIの姿を見て涙が止まりませんでした。
立派に演奏を成し遂げたYOSHIKIを見て、仲間同士で抱き合いながら『YOSHIKIはきっと大丈夫!これからもきっと悲しみや寂しさは襲ってくるけど、ずっとずっと支えていこうね!運命共同体だもの、辛い時は支え合おう!』と泣き笑いしたのを覚えてます。

そういった意味でも、あの日の記憶は、とても深く胸に刻まれております。

でも、なにより、YOSHIKIを表舞台に呼び戻したのは、やはり音楽の力ですね。

それまでにYOSHIKIが生みだしてきた音楽が、ホントに純粋で100年残る素晴らしい音楽であったからこそ、
暗く長いトンネルにいた時も、このような大きな依頼がきて、
音楽に導かれるようにステージに立ち、歩き出すきっかけとなったように感じました。
また、お母様のアドバイスも大きな後押しとなったと聞き、感謝の気持ちでいっぱいでした。

天皇陛下と皇后陛下が、お顔を見合わせ、微笑まれながら、少しお体を前に乗り出すようにして、YOSHIKIの演奏に聴き入っていらしたお姿が忘れられません。

あ!!!!
当時を思い出しながら書いてたら、
ついつい、長々と、語ってしまいました。すみませんm(_ _)m

津田さんの綴ってくださる文章を読んでいると、当時の想いや記憶が鮮明に思い出されて、つい熱く語ってしまいます。
愛が溢れるブロマガを、いつもありがとうございますm(__)m
これからも、楽しみにしております☆

No.2 134ヶ月前
津田直士 津田直士
(著者)

>>1
素敵なメッセージ、ありがとう。
確かにあの頃のことを思うと、最近、みんなで一緒に未来を見る事ができて、本当に嬉しいですね。
これからもよろしくお願いします。

No.3 134ヶ月前
津田直士 津田直士
(著者)

>>2
なるほど、素晴らしい気持ちですね。感動します。
「YOSHIKIへのメッセージをしたためた手紙を集め、一冊の本のように閉じて送ろうということになり、贈りました。
」というエピソード、素敵ですね。
メッセージ、ありがとうございます。

No.4 134ヶ月前
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