待つということについて考えた。
 
 待つ。
 
 いったい僕たちは人生でどれだけの回数や時間、待つということをしているのだろう。
 
 待つことがどうしても苦手な人もいるし、待つのがさほど苦でない人もいる。
 
 ある有名な俳優の方の、役者は待つのが仕事、という言葉を聞いて感心したこともある。
 
 世の中には様々なアーティストとそのファンが存在するが、Xの場合ほど新しいアルバムを手にすることを待ち続けているファンもきっとあまりいないだろう。
 
 そして今、僕たちは疫病によって変わってしまった世の中が、2年前のように元に戻る日を待ち望んでいる。
 
 全く元通りになることはもうないのかも知れないけれど。

 これはもう、ただただ待つしかない。
 

 
 ここで30年ほど前の記憶を辿ってみたいと思う。