音楽プロデューサー 津田直士の 「人生は映画 主人公はあなた」

【新連載】 津田直士エッセイ 『想いのすべて』 005 〜 他のアーティストにはないYOSHIKIの凄さ

2016/09/25 22:10 投稿

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以前までこちらで連載していたブロマガ『夢と夕陽』は一つの作品という意識で書いていたけれど、この連載『想いのすべて』 はちょっと趣が違って、あくまでエッセイだ。

だから、日々想ったことを自由に書いていこうと思っている。

僕にとっては作品の執筆よりも気が楽だし、読んで頂く皆さんにとっても、たった今、僕が気にしていること、例えばこのチャンネルのニコ生で僕が語ったことの延長や、Twitterで僕がふと呟いたことの詳細等を、このエッセイで改めて解説することができるから、リアルタイムな内容に触れることができる、という良さがあると思う。

そんなわけで、今回は想うまま、今僕が感じているYOSHIKIの凄さについて書いてみたい。

内容はおそらく、前回のニコ生で語った、今のYOSHIKIの動きから見えてくる、他のアーティストにはない圧倒的な特異性と、そこから見えてくるX JAPANの未来が世界的にもたらす大きな可能性について、それから先週YOSHIKIがニコ生で大事なお知らせをした際に見せたリアルな姿が、他のアーティストとはなぜ、どれだけ違うのか、その違いがどうして僕にとって『YOSHIKIの凄さとその輝く未来』に繋がるのか、といった辺りを書いていくことになると思う。


僕が強く思うことの中には、音楽業界の中にいないとわからないことも結構ある。

特に、一般的なアーティストとは全く違ってYOSHIKIだけが実践している活動のあり方やアーティストとしての姿勢などは、比較する他のアーティストの実態が音楽業界の中にいないと見えてこないから、一般のファンにわかりにくいのは当然だったりする。

今回僕が書きたい内容は、まさにこの点について、なので、一般的にはわからない内容であり、つまり書きがいがある、というものだ。

また、どんなにYOSHIKIやX JAPANのことが好きな人でも、他にも好きなアーティストがたくさんいる、という可能性は高いわけで、YOSHIKIの特異性を書くことが、一般的には見えてこない、その他のアーティストの実態をある程度書くことになってしまうから、会員制というクローズドのこのブロマガで書くのは適しているかも知れない。

(とは言っても、YOSHIKI以外のアーティストの事を悪く言うことにはならない。何故なら、あくまでYOSHIKIが余りにも特別なだけで、他のアーティストは一般的な意味では何もおかしくはないからだ。)

敢えて先に、先週YOSHIKIのニコ生で起きた「おこ」状態だとファンの間で情報が飛び交ったことから見えてくることについて書く。

あの日のニコ生だけを観ていると、ファンに直接大事なお知らせをしようとしていたYOSHIKIが、放送上の回線トラブルから機嫌を悪くしてしまい、その事で番組自体が緊迫してしまった、という事象しか伝わってこないかも知れない。

僕はこの日の放送について、YOSHIKIの機嫌が悪くなってしまった事実や、その対処が正しく行われたか、とか、番組のことを考えた場合あの内容はどうだったのか、といった観点については、興味がない。

興味があるのは、あの番組が企画された段階のことと、それを望み実行していたYOSHIKIの想いと姿勢だ。


まず、僕が最初に書きたいことは、僕の想いの前提となる次のことだ。

(念のため、これから書くことは日本人アーティストに限定する。海外の音楽業界について僕が知っていることが余りにも限定的だからだ)

YOSHIKI以外のメジャーなアーティストは通常、作品を創ったりパフスォーマンスをする事を除くと、その活動ついては全て、スタッフやスタッフを統括するマネージメントやレーベルなど、しっかとした組織の、たいがい法人つまり会社と共に執り行っている。

何故ならアーティストがそういったことにあたるのは、創作に専念するために時間的な制約がある上、多くのメディアや事業体、協賛企業などに対する専門的な知識、人脈、あらゆる慣習などへの理解や経験がなければ対応する事が難しいからだ。

そしてアーティストの信託を受けた法人やそのスタッフは、アーティストにとって有効な協力を提供してくれる外部の多くのメディアや事業体、協賛企業などと日々折衝をしながら、アーティスト活動にプラスとなるよう沢山の施策を企画し準備し、遂行していく。


では、協力をしてくれる外部から見た場合、アーティストサイド、つまりそのマネージメント会社やレーベルとそのスタッフ、そしてアーティストはどう映るだろうか。

当たり前の事だけれど、協力してくれる外部にも様々な都合があるから、協力する以上はいくつも条件が存在する。

また、世の中には多くのアーティストがいるわけだから、当該アーティストの魅力を基に話を進める一方で、他のアーティストやマネージメント、レーベルからのオファーもある以上、それらの条件は多くのアーティストの中から当該アーティストを選んでいる、というスペシャルな状況は多くの条件を満たしてもらう前提にもなり得る。

だから、協力をしてくれる外部は、当該アーティストサイドに対してなるべく条件をクリアしてもらえるように要求をしながら、当該アーティストの魅力がその施策によって最大限、自分達のメリットが生まれるよう、努力をする。

そういった背景があるから、マネージメントやレーベルはまた、いくつもある条件をクリアしながら、アーティストサイドのメリットが最大限生まれるよう努力を重ねながら、施策の内容を決定していくことになる。これらは、世の中のビジネスでは当たり前に行われることだ。

ところで、こういった施策を決定して遂行していく上では、様々な「都合」が生じていく。

これもビジネスでは当たり前のことだ。

そうやって生じた「都合」は、アーティスト活動やアーティストの姿勢、アーティストが生む作品にも影響を及ぼしていく。

多くの場合、施策を進めて行くうちに、その「都合」と「アーティストの方針」がぶつかる瞬間が訪れる。

ここでアーティストは判断を迫られることになる。


何を選べば良いのか…。


ただ、アーティストが判断をしようにも、前提としてそういった都合も含めて協力してくれる外部と折衝を続けているのはあくまでアーティストから信託を受けたマネージメントやレーベルなのだから、本来はそちらの判断が力を持つことになる。

この辺りはアーティストと所属するマネージメント、レーベルとの関係によってそれぞれ違いはあるが、外部と折衝を続け、専門家として事に当たっている、という事実は厳然とあるので、何らかの力を信託を受けた側が持っているのは当然だ。

実は、僕が今までニコ生や『夢と夕陽』で良く使っている『都合』という言葉の背景には、こういったことがあるのだ。


そして、アーティストはアーティストとしての姿勢とそういった都合との間で判断を迫られることになる。


そして・・・。

実はここからが、一般的な他のアーティストと、YOSHIKIが決定的に違うところなのだ。


(つづく)

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