【選挙前特集:脱原発とネット選挙規制問題】津田大介の「メディアの現場」vol.52
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津田大介の「メディアの現場」
2012.11.07(vol.52)
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《目次》
1.今週のニュースピックアップ Expanded
――日本の脱原発は本当に可能なのか?
ドイツ10年の歩みに学ぶエネルギー政策
2.メディア/イベントプレイバック
――公職選挙法違反
選挙期間中にやってはいけない行為とは
3.世界のデータジャーナリズム最前線(第5回)
4.今週の原発情報クリッピング
5.津田大介のデジタル日記
6.140字で答えるQ&A
Q1:音楽サイトをマネタイズする方法は?
Q2:僕のDVDリッピング違法化の認識は正しい?
Q3:「津田、この号不在だよね」の真意とは?
7.メディア・イベント出演、掲載予定
8.MIAUからのお知らせ
――これまでの選挙に関する取り組み
9.プレゼントコーナー
『アイデアの選び方 アイデアは、つくるより選ぶのが難しい』/『ケヴィン・ケリー著作選集1』
10.ネオローグユニオン
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1.今週のニュースピックアップ Expanded
津田大介が今気になっているニュースを毎週1つピックアップし、解説します。「Expanded」では、話題のトピックの背景をよく知るキーパーソンに津田大介がインタビューします。〔毎号配信〕
11月16日、野田佳彦首相が衆議院を解散したことを受け、12月の総選挙に向けて各党が次々に公約を公開しました。国民最大の関心事の一つだったエネルギー政策に関しては、少なくとも「脱原発依存」を掲げる政党がほとんどです。しかし、政治家が描く青写真どおりに脱原発が進むのかと、半信半疑の人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、この10月、日本の議員団に随行してドイツの脱原発事情を取材した弊社の小嶋裕一(@mutevox)に、現地の取り組みについて語ってもらいました。合意形成、法整備、代替エネルギーの普及……。ドイツの軌跡をたどり、実現可能な脱原発のプロセスを探ります。
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◆日本の脱原発は本当に可能なのか?
――ドイツ10年の歩みに学ぶエネルギー政策
津田:次の衆院選はエネルギー政策が争点になる――3.11の福島第一原発事故以来、メディアは折にふれてそう報道してきたし、僕たち国民の間にも暗黙の了解があったような気がします。しかし、いざ総選挙が決まって蓋を開けてみると、各党のエネルギー政策が千差万別になり、毎夜その話題でメディアが持ちきりになるといった状況は生まれていません。表現やいつまでに実現するのかという期間こそ違うものの、自民党と日本維新の会、国民新党以外は「脱原発」――少なくとも「脱原発依存」という点では一致しているという状況です。[*1] つまり、「脱原発」することそのものは争点ですらなく、日本の既定路線になりつつあるとも言えます。これからは原発の是非ではなく、いかに原発をゼロにするかを問うていかなければなりません。小嶋記者は10月にドイツへ行って、現地の脱原発や再生可能エネルギー推進への取り組みを目の当たりにしてきました。そのドイツ視察を振り返りながら、日本が抱えることになる課題を浮き彫りにできればと思うのですが、まずはどういう経緯でドイツへ行ったのか説明してもらえますか?
小嶋:つい先日「日本未来の党」への合流を発表した [*2] ばかりの小沢一郎前衆議院議員や森ゆう子参議院議員らが、10月に当時の「国民の生活が第一」の議員団を率いてドイツを訪問しました。[*3]「国民の生活は第一」はかねてより脱原発を政策の一丁目一番地としていたので、[*4] 脱原発先進国であるドイツの取り組みを視察しようとしたんですね。僕は記者として視察団に同行し、3日間に渡って現地からレポートをニコ生で中継しました。[*5]
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