「ガラケーの力こそ、人類の夢だからだ!」
と天空のガラケー城で叫んだか否かは定かでありませんが、近頃ささやかれることの多くなった「日本の端末メーカー各社が従来型のフィーチャーフォン(ガラケー)の開発をやめるらしい」との話題について、いくつかの企業トップからコメントが出始めているようです。
日経新聞の報道をもとにまとめた過去の記事もあわせてご参照ください。
ドコモ加藤社長「フィーチャーフォンはずっと続けていきたい」
まずは国内キャリア最大手のNTTドコモ加藤社長の発言から。2014年度決算発表の席上での話として、マイナビニュースが以下のように伝えています。
- お客様にとってのフィーチャーフォンはずっと続けていきたい
- 操作性やサービスは維持しながら、別なOS(具体的にはAndroidなど)を搭載する
- メールなどはiモードからSPモードに移行しつつ、ユーザーが意識しなくても大丈夫なように
つまり、ドコモとしてはガラケーを継続していくスタンスながら、その端末はauが販売している「AQUOS K」のようにスマホOSを搭載した、俗に「ガラホ」と呼ばれるものになる模様です。また、従来のガラケーの部品供給がなくなるとされる問題についても言及があったとのこと。
京セラ「次世代フィーチャーフォンを開発している」
そしてメーカー側からの発言としては、京セラの決算説明会において「高耐久性の技術を活かしたタブレット、ファブレット、次世代フィーチャーフォンを開発している」という内容が聞かれたのだそうですよ。同社の広報担当者の発言では次世代ガラケーではAndroidやFirefox OSなどのスマホ用OSを採用するとのこと。こちらはテック系ウェブメディアのEngadget Japaneseなどが報じました。
京セラといえば、グラティーナやマーベラといったガラケー人気機種を生み出したメーカー。ここでもスマホOSの採用に触れられたということは、国内メーカーにとってすでにガラケーからガラホへの転換が始まっていると見ることができます。
ユーザーの「本当のニーズ」は料金の安さなのかも?
一方、現時点で唯一の「ガラホ」といえるauのAQUOS Kは苦戦を強いられている様子で、発売から約2ヶ月にして早くも実質負担額が0円という大放出価格になってしまったよう。
auではこの端末に専用の料金プランを用意しており、確かにスマホよりは安いものの、従来のガラケーより割高な設定であることが苦戦の背景にあるようにも思えます。
ガラケー利用者のなかでも特にライトユーザーにあたる層は、とにかく安く携帯電話を維持することを重視する傾向にある(参考記事)ため、そうした人々にとってはガラホは今のところ選択肢とならないのかも。
今後ドコモが「ガラホ」化するガラケーにどういった料金体系を導入するか、メーカーがどこまで従来の使い勝手を踏襲するか、どちらも非常に注目したいところです。
2017年度のガラケー製造中止報道に、ドコモは「ガラケーやめない」[マイナビニュース]
京セラ、高耐久でスマホOSの『次世代フィーチャーフォン』を開発。初タブレットも年度内 [Engadget Japanese]