皆さん、今日も元気に「おは用語」しましょう〜！
スマホやパソコンをはじめ、いろんな工業製品で「表示されているブランド・企業名と実際の製造企業がちがう」ということはよくありますね。最近だと『VAIO Phone』がVAIOブランドを冠した海外製造メーカー製スマホ（ODM製品）であることがクローズアップされ、話題となりました。
でも、こうしたブランド委託の開発・生産スタイル「OEM」や「ODM」は広く一般的に行われているビジネス形態であり、ちょっと誤解されがちなようにも思えます。今朝はOEM生産・ODM生産とはどういったものなのかを解説していきましょう。
製造を委託するOEM、設計開発から委託するODM
日本貿易振興機構（JETRO＝ジェトロ）によれば、「委託者のブランドで製品を生産すること、または生産するメーカ」をOEMと呼び、委託元の企業は（自前の生産設備・ラインを持たないことで）製造コストを下げられるメリットがあります。
OEM（Original Equipment Manufacturing）生産
→他社ブランド製品の生産を受託する「相手先ブランド名製造」
有名な例としては、アップルはiPhoneなど各種製品の製造をOEMに委託していますし、自動車などでもOEM生産の車種が多く存在します。
また、受託側が生産・製造のみを担うOEMに対し、「製品の設計から製品開発までを受託者が行う方式」がODMです。
JETROによれば「ODMにおいては、受託者の技術レベルが委託者と同水準、またはそれ以上の高い水準にあることが基本的な条件」ともあり、パソコンや携帯電話の生産が盛んな台湾や中国の企業に多く見られる方式。
ODM（Original Design Manufacturing）生産
→他社ブランドで企画された製品を設計・開発から生産まで受託する
今回のVAIO Phoneのケースでは、パソコンメーカーであるVAIOがミドルレンジ級スマホの開発ノウハウを持っていなかったことから、自社ブランド製品の開発から製造までを外部企業（台湾クアンタ・コンピュータ社）に委託したODMであるとされていますね。
身近な製品でOEMやODMによって作られているものを、他にも探してみると面白いかもしれませんよ。
それでは今日も一日、スマートに！ いってらっしゃい！
Photo by Thinkstock/Getty Images
