いまや自宅や職場、モバイルなど、様々な環境からインターネットに接続するのが当たり前の時代。そしてネット接続には、通信回線とは別にインターネット接続業者『インターネットサービスプロバイダ(略してプロバイダ、あるいはISP)』との契約が必要ですね。
今朝はこうしたISPがどのような役割を担っているのか、そして「携帯電話でのネットはISP経由なの?」という疑問についても解説していきましょう。
「ネットへの入り口」を提供するISP
インターネットにつなぐための通信回線には、古くはISDN、ADSLといった電話回線を使うもの、光ファイバー、ケーブルテレビの回線まで様々なものがあります。もちろん3GやLTEといった、携帯電話のモバイルネットワークもこれに含まれますね。
ここで通信回線ではなく「ネットを利用するための入り口」を提供するのがISPの役割です。ユーザーへのメールアドレス割り当て等といった基本機能から、最近では会員向けの動画配信などのサービスを行うことも。
従来はNTTなどの回線事業者とは別の会社が運営することが多かったISPも、いまでは回線とサービスの一体化が進行中。例えば光ファイバーの回線とネット接続サービスがセットになっていたり、MVNOとして格安スマホやSIMを取り扱うISPも急増中です。同時に価格競争も激しくなってきていますよ。
携帯電話回線の場合はどうなっているの?
ところで、スマホなどの携帯電話でネット接続する場合、実はキャリアが通信回線の提供と同時にプロバイダ業務も行っているのです。
例えばNTTドコモの「spモード」や、auの「LTE NET」、ソフトバンクでもインターネット接続料として「S!ベーシックパック」に加入しますよね(それぞれ月額300円)。これらはキャリアのISPサービスに対して支払っている料金なのですよ。
ちなみに、ドコモの「iモード(spモード含む)」はモバイルでのISPとして世界最大級。2006年にはギネスに「世界最大の無線プロバイダ」として認定されたと言われています。
今朝のまとめ
今回の話題をまとめると、
・インターネットサービスプロバイダ(ISP)の役割は、「インターネットへの入り口」を提供すること
・携帯電話キャリアは回線とISPのサービスをまとめて提供しており、今後は固定回線や MVNOでも「回線とISPの一体化」が進む
ということなのですね。特に自宅の固定ネット回線などでは、あまり意識せずに加入している人も多そうなISPですが、しっかり業者を比較してみると「よりおトクな選択肢」が見つかるかもしれませんね。
それでは今日も一日、スマートに! いってらっしゃい!
ナビゲーター: 渡邊ちこ(notall)[公式プロフィール/Twitter]
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