東京や新宿などの巨大ターミナル。乗り入れ路線も多ければ、商業施設も増えてきて、いつもどこかで工事をしてますよね。ちょっと行かない間にどんどん変わってしまいます。その複雑さは一部からは「ダンジョン」と呼ばれるほど。もはや冒険です。
そのダンジョンに光を照らすべく、JR東日本が駅構内を案内するナビアプリを開発しました。現在、実用化に向けてJR東京駅で実証実験を行っています。さっそく試しに行ってみました。
年末年始、新幹線で帰省する方も要チェックです!
東京駅に160ヶ所のセンサーを設置!
駅構内は屋内のため、GPSは使えません。それでも現在地を取得するため、JR東京駅の1階と地下1階の160ヶ所に「ビーコン端末」が新たに設定されています。
このビーコン端末、スマホとBluetoothで通信を行うもの。Bluetooth 4.0のジオフェンシング(位置測位)の技術を使った、Appleの「iBeacon」を用いて、駅構内での現在地を割り出すんです。
ビーコン端末は見える範囲でもあちこちに設置されています。これら複数のビーコン端末と通信して、現在地がわかる仕組みなんですね。東京駅に行った際にはぜひ上を見上げてみてください。
ナビアプリの実用は?
専用のiPhoneアプリ『東京駅構内ナビ』を東京駅で起動してみると...しっかり現在地が青い円で表示されました。多少フラフラと揺れていますが、おおまかにに自分の位置を把握するには充分ですね。
地図上では、乗り場やトイレ、インフォメーションなど、行きたい場所を赤くスポット表示させることが可能。「現在地から一番近いトイレ」も一目瞭然です。
ナビ機能では、あらかじめ設定された目的地を選びます。改札やみどりの窓口、商業エリアのほか、周辺施設に行く場合の最寄り改札まで案内してくれます。
東京駅での待ち合わせスポット「銀の鈴」もちゃんと入っていますよ。地下1階にあるので、そもそも銀の鈴にたどり着くのが難しかったりするんですよね...。
目的地を設定すると、カーナビのように経路を案内してくれます。曲がる箇所などのポイントでは、階段や案内サインなど、目に入るものを目印にしてくれます。案内サインが実物と同じデザインなのも良いですね。
他にも、自分の向きに合わせて地図を回転してくれる機能もあります。方向音痴には欠かせないアイテムになりそうです。
他の駅でも使えたら嬉しい!
実証実験は2月末まで。その後改良を経て実用化が予定されています。今回対象外のAndroidでも利用できるのはもちろん、他にも「ダンジョン」として名高い新宿や渋谷、関西なら梅田でも使えたらいいですね。英語表記も加えれば、海外からの観光客にも便利でしょう。
なお、アプリ起動時には「歩きスマホ」への警告が表示されます。人混みの中での歩きスマホは確かに危険。安全な場所で立ち止まって利用するよう、ご注意くださいね。