従来は通信キャリアとの契約とセットで購入するイメージの強かった、スマホや携帯電話の端末。しかし最近ではユーザーが端末を単体で購入して、大手キャリアやMVNO(仮想移動体通信事業者)の提供しているSIMカードを挿して利用する、なんて利用方法も見られるようになってきました。
SIMロックのかかっていない(SIMフリー)端末のメリットとしては、通信方式と周波数が対応したものであれば国内の大手キャリア、MVNOだけでなく海外キャリアのネットワークまで選択の幅が広いこと(※海外の場合は事前に渡航先情報をよく調べておきましょう)。
ある程度の専門知識が必要にはなりますが、最近なにかと話題にのぼる「格安スマホ」としての運用や、海外に行くことが多い人には特にメリットが大きいはずです。
それでは、回線契約なしに単品購入できる代表的な端末をいくつか紹介していきましょう。
高級端末の2強、iPhoneとNEXUS
iOSのアップルとAndroid OSのグーグルは、ともに自社ブランド端末をSIMフリーモデルとして単品販売しています。
iPhoneやiPadは主要なキャリアでも販売されていますし、NEXUS6もワイモバイルが12月上旬より発売予定。SIMフリーモデルはキャリアのような購入サポートの仕組みがないので、現状ではいずれも高額な商品となっています。
頻繁に海外へ行く用事もなく、従来通りにキャリアと契約して運用していくユーザーならSIMフリー版のメリットはあまりないかもしれませんね。
合体変形に定評のあるASUS(エイスース)
タブレットとスマホが合体する端末や、変形するノートPCといった変わり種なら台湾エイスース。家電量販店などでキャリアを通さずに販売しているモデルに加え、MVNO各社のアクセスポイント情報があらかじめ登録された最新機種『Zen Fone 5』をリリースしています。
また、同社はタブレット『NEXUS 7』や、激安グーグルPCの『クロームブック』も手がけるなど、グーグルとの関わりも深いメーカーです。
海外メーカーがSIMフリー端末で続々上陸中
上記の各メーカーのほかにも、家電量販店などでは様々なSIMフリースマホ端末を単体購入できるようになってきました。韓国のLGや、中国の華為技術(Huawei/ファーウェイ)などの製品が多く見られ、カメラでおなじみのポラロイド製端末といったものも。
現時点では、だいたい1万円代から3万円代が、このカテゴリーの中心価格帯になっている模様。キャリア端末を一括購入するよりは安価で、性能はそこそこといった需要を狙っているようです。
国内大手キャリアとの兼ね合いからか海外メーカー製品が非常に多く、日本メーカー製は京セラ『トルク』など一部に限られているのが現状。2015年のSIMロック解除義務化でこうした状況がどう変化するのか気になるところですね。
それでは皆さん、今日も一日、スマートに! いってらっしゃい!
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