先日、MicrosoftからiPhone用にリリースされたWord/Excel/PowerPointの各アプリ。PC版のMicrosoft Officeと同等の機能がiPhoneでも使え、基本無料で利用できることで話題になりました。
この「iPhone版Office」の使い勝手を試すシリーズ、今回は「Microsoft Excel」を取り上げます。表だけでなく、関数やグラフなど把握しきれないほどの機能があるExcel。iPhone上ではどこまで再現できているんでしょうか?
話題の「iPhone向けWord」、使うなら知っておきたい3つのポイント
閲覧:複雑なシートもOK。横向きも効果大
「Word」と同様に、文章の編集にはMicrosoftアカウント(無料)が必要で、文章の閲覧のみならログインは不要です。
「新規作成」画面には、白紙のブックの他にさまざまなテンプレートがあり、中にはかなり複雑なシートも含まれています。「Word」などと違い、Excelはシートやグラフ、テーブルなど、さまざまな要素が複雑に絡み合っているもの。Microsoft純正のアプリで閲覧だけでもできるのはありがたいですね。
ピンチイン・アウトでの拡大縮小もできるほか、横方向の閲覧にも対応しています。横に広がりがちな表やグラフでも、iPhone6/6 Plusの大画面ならば楽に一望できてしまいますよ。
編集:レイアウトや関数の入力もカバー
編集機能を見てみましょう。セルを選択すると、画面上部にセルの内容が表示されます。これはPC版と同じですね。
画面上部のメニューから「A」ボタンをタップすると、画面下から編集メニューが開きます。文字のスタイル変更、罫線、セルの挿入/結合、数値の書式など、PC版の「編集』メニューの基本的なところが揃っています。複数セルを選択すれば「並べ替え」や「フィル」も可能です。
数式メニューには「IF」や「VLOOKUP」などの関数が分野別に整理されています。セルに入力すると、基本的な書式が記載され、穴埋めで完成できるようになっています。数字/記号のみのキーボードも用意されており、少ない操作で完結できるよう、スマホ向けに工夫されています。
なお、数式の中では他のセルの参照ももちろん可能。別のシートからも選択できます。PC版と遜色ないように作られているのがわかりますね。これで無料で使えるのはなかなか太っ腹じゃないでしょうか。
制限:グラフやコメントの新規作成はできない
グラフやピボットテーブル、コメントなどの機能もカバーしていますが、これらはiPhone版から新規に作成することはできません。
新規作成はできませんが、PC版で作成されたファイルを編集することは可能です。グラフの場合、種類(棒、折れ線、円など)やスタイル、グラフで参照するセルの範囲などを変更することができます。ただ、要素の追加などは有料オプションであり、ラベルの細かい調整も難しいですね。慣れないうちは下手に触らないほうが無難かも...?
Officeの閲覧に対応したアプリは多くありますが、複雑に入り組んだファイルもきちんと扱えるのは純正の強みですね。簡単な編集なら十分にこなせる機能もあります。筆者の環境はiPhone6 Plusなので、これくらい画面が大きいと抵抗なく使えます。
出先で「あのExcel見といて」と言われても慌てないように、iPhoneに入れておくと安心なアプリです。