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第二回 「儲かりそう」な商品は大抵の場合、そんなに儲からない?

2014/10/12 19:00 投稿

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さて、前回は、何故いま投資について考える事が必要か、それをお話しました。

そして、カモになりたくなければ、ご自分で投資というものについて考え、自分がいま何をやっているのかを、よく理解してから行う必要があると書きました。金融機関や、そこから仕事を貰って書いている執筆者は、金融機関の利害に配慮したことを、主に伝えて来るから、特定のバイアスがかかっているからです。

とはいえ、それは詐欺師と違って、騙してやろう、相手の損は自分の得、と思っているという訳では決してないのです。まあ、多少はそういう営業員がいたとしても、詐欺師臭い営業員は長続きしません。どこかでボロが出て、証券事故(違法行為)を起こし、会社をクビになって居なくなるからです。

では、本当にはどういうことが起こるかというと、「お客様にも儲かってもらいたい。そしてその対価として手数料を沢山貰い、自社も儲かって、自分の査定も良くなったらいいな」という営業員の真摯なお勧め、が起こるわけです。

でもこれが曲者で、営業員には二重三重に「お客様」が儲からなくなるトラップが掛けられているのです。

お客様が儲かる為には、将来値上がりしそうに思える金融商品をお勧めすればいい。ですから真摯な営業員は、儲かりそうな商品を勧めたくなるでしょう。それはその通りなので、別に悪い事ではないのですが、悪い事に、「儲かりそう」な商品は大抵の場合、そんなに儲からないのです。

それには二つ原因があって、一つ目は皆が儲かりそうだと思う商品(や、それが投資対象とする株式市場など)は、皆が買いに来るので、自分が買う前に値上がりしてしまっている事が多く、結果として高値つかみをしてしまいがちなのです。

二つ目は、その時々の時流に乗った商品への乗り換えです。営業員は、多くのお客様に、同じようにそのとき儲かりそうな商品を勧めます。市場で人気の商品や、おなじような商品が他社でも同じように売られていて、売れ筋商品はセールストークも確立され、あなたと同じように別のお客様も説得されてその商品を買うでしょう。

人気が人気を呼んで、その商品や投資対象市場にお金が集まり、その結果、相場では投資対象商品の値段が上がってしまうのです。最初のうちは、買えば買うだけ上がるような気がします。

でも、本来のモノ(ある企業の株式など)の価値自体がそんなに急に上がる訳でもない(徐々に上がっていくのが普通です)ので、いずれ市場で付いている値段が、本来的な価値を上回る時点がやってきます。それでも勢いが着いていれば、まだ暫くは需要が納まらず、値上がりが続きます。そして、何かのきっかけで皆が「あれ? 割高になってね?」と思うと、今度は本来的な価値まで売りが殺到します。そして逆の勢いがついて、本来の価値よりも大きく値下がりしてしまうのです。

これを「バブル」といいます。バブルは、その渦中ではバブルであることがわかりません。それは皆が「あれ?」と思う前だからです。後になって、政府の公式統計などが発表され(大抵の場合、実際の相場の展開より数ヶ月から半年くらい遅れます)、やっぱりあの時点は割高だったんだ、と解って、後付けでバブルであったことがわかるのです。バブルを先読みして自分だけ逃れよう、というのは、大抵の場合成功しません。だって、皆が納得しやすい、解りやすい、人気化するシナリオを、皆で信じてしまうことからバブルが発生するのですから。

これが、罠の第一です。
第二については、次回のお楽しみ。

 

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