個人レベルでのモノ作り環境を一変させた「3Dプリンター」ですが、新しいツールの誕生につきものなのが、使い方しだいで恐ろしいことになる...ということ。
その一例を見せてくれるのが、シリンダー錠の開錠に使われる特殊加工したキー『バンプキー』を3Dプリンターで作成し、それを実際に使って鍵を開けてしまう様子が収められた今回の動画。3Dプリンターがあれば、一般的な家の玄関が簡単に開けられてしまうとしたら...。はっきり言って衝撃的です!
このバンプキーを鍵穴に差し込んで、ハンマーを用いてしかるべき手順で叩いていく開錠手法『バンピング』には特別な技術は必要ないとされ、バンプキーを精密に作れさえすれば素人でも開錠が可能とも言われています。
もし仮に、3Dプリンターでこうしたバンプキーが作れてしまうとなると、これからの防犯のあり方にとって大きな課題になりそうです。現時点での3Dプリンターでどれだけの精度が出るか、キーシリンダー内部の形状データをいかに入手するか、といった課題はありそうですが、技術の進歩が早い分野だけに今後どうなるか気になるところ。
ちなみに日本においては、過去にバンピング犯罪の摘発事例はないのだそうです。とは言え、こうして動画で手口を見てしまうと、やっぱり怖くなっちゃいますよね。
World's first entirely-printed plastic bump key [YouTube]
(参考)バンプキー [Wikipedia]