にわか歴史ファンお断りと言わんばかりの、圧倒的な資料的価値を持つアプリ『角川新版日本史辞典』。その情報量に震えました。
歴史上の人名・地名から、事件や動乱、各時代の文学作品や統治体制に至るまで、膨大な文字情報がギッシリと収録されています。そのボリュームたるやアプリ標準の「五十音順索引」では目的の項目がなかなか見つけられないほど。
これだけ本気度100%の学術書ともなると、2,300円という価格にも何ら驚きを感じなくなるほどのレベル(紙の書籍だと3,570円)。歴史知識にかなり自信のある人でも、きっと新発見がある...そんな「充分すぎるほどの読み応え」を保証できるアプリですよ。
検索や付箋を駆使しよう
約1万6000項目におよぶ膨大な情報量の本辞典。この「情報の洪水」に押し流されずにアプリを使いこなす鍵は、検索の活用にあります。索引ページでは、五十音で探すより画面上部の検索窓を利用したほうが、素早く目的のキーワードにたどり着けます。
また、本文中から関連する単語を調べたい際には本文長押しから単語を選択し「全文検索」すればアプリ内すべてのデータから一致するものを見つけてくれるので便利です。
よく引く語句などは、色分けやメモをつけられる「付箋」で上手に管理しましょう。
図版・年表・地図だけでも別アプリにできそうな収録数
書籍版でも「付録」としながらも350ページの大ボリュームだった、地図や史料の図版や年表・家系図なども完全収録。これだけでも別のアプリがもうひとつ作れるんじゃないかという内容の濃さです。
「そこまで歴史マニアではないよ」という人は、こちらの図版のほうがビジュアルで楽しめるぶんだけとっつきやすいかもしれませんね。
「大名配置図」など、年代ごとの日本地図はゲーム「信長の野望」やNHK大河ドラマ等を連想させ、日本男児の心を震わせてくれます。
それにしても、徳川氏の家系図などはまだしも、歴代の摂政・関白の一覧など、もはやマニアックすぎてついていけない資料の数々にはめまいさえ感じます。「歴史上の百姓一揆・打ち壊し」なんてものすごい資料もあり。
決して歴史マニアではない自分には、このアプリに秘められた実力を発揮するのは難しそうですが、使ってみてひとつだけ言えること...それは「たぶん、これだけの内容で2,300円は安いんだろう」ということです。使いこなせる猛者よ、集え!
使用端末:iPhone5(OS:7.1.1 バージョン:1.3.1)
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発売元:NOWPRODUCTION, CO.,LTD/更新日:2014年1月7日/価格:無料/対応機種:iOS 5.0 以降
(ワタナベダイスケ)
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