先日、アップルが車載版iOS『CarPlay』を発表しました(詳しくはこちら)。まさに次世代カーナビといった様子で、夢が広がるシステムとなっていますよ。
ご存じの方も多いかもしれませんが、実はGoogleもアンドロイドを使った車載システムの開発を続けています。アップル・Google両社とも、大体3年ほど前から自動車業界に乗り出していることは噂に出ていました。
そんな中で、アップルが一足先に今回の『CarPlay』を発表したわけです。これは、アップルが自動車業界でGoogleを先行し、リードを取ったように見えますよね。
先を越されたGoogle、これはもう尻に火がついているのでは...と、思っている方も、多いかもしれません、しかし、どうやら話はそう単純でもないようです。
というのも、この2社が開発している「車載システム」は、目指している方向性が大きく異なっているため。一体、どういうことでしょうか。
Appleの描いた未来 = 運転者を補佐
今回アップルが発表した『CarPlay』は、前述のとおりカーナビを進化させたようなものとなっています。マップや通話、メール、音楽などをSiri操作で一元管理するというものでしたね。
その思いは、スウェーデンの自動車メーカーボルボが公開した、『CarPlay』のデモ動画からも見て取れます。
今までそれぞれ別になっていた機器やシステムを、すべて『CarPlay』にまとめてしまおうというのが主軸になっています。
車の中で行うことの全てを、一つのOSで管理する。これが、今現在アップルが描いている自動車の未来と言えそうです。
Googleの描いた未来 = 運転者そのものに
一方、Googleが現在取り組んでいるシステムは、アップルとは大きく異なります。それは、運転手が何もしなくても勝手に目的地まで走ってくれる、全自動運転システムなのです。
この件に関しては、兄弟サイトのGizmodoが過去に詳しく取り上げていました。以下の記事をご覧ください。
すでにアメリカ国内では都会での自動運転走行テストまで進んでおり、人間による操縦よりも安全性が高いという話まで出ているようです。これはすごい。
もしこれが実現すれば、いずれは免許なんてなくても、それこそ子供一人でだって車に乗って目的地を入れれば勝手に進んでくれるようになるかもしれません。飲酒だって、車で来てようと気にする必要なし。
Googleは、もっと先の、遠い未来をいち早く実現しようとしているようです。
実はGoogleの方が進んでいる?
以上の2点を見れば、両社の方向性の違いははっきりと分かりますよね。アップルは「運転を楽に、便利にする」システムであるのに対し、Googleは「運転自体する必要のない」システムを開発しているわけです。
現実味の面では、すでに『CarPlay』を発表したという意味でもアップルの方が上です。しかし、より進んだシステムを開発しているという意味では、Googleに軍配が上がるでしょう。
アップルも全自動運転システムを開発しているという話がありますが、そちらはまだGoogleほど進んでいないようです。
今回の『CarPlay』は、とてもワクワクさせてくれる発表でした。しかし、次はGoogleが、さらに驚きの発表を用意しているかもしれませんよ。
Volvo and Apple CarPlay[YouTube]
Pic[1][2][Wikipedia]
(コンタケ)
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