試験的に始めてみたQ&Aですが、
思った以上にヘビーブローが続いたので、
本業(あるんです!)への影響を考慮し、終了することに致しました。
情けない男たくすですみません。
というわけで記念すべき最終回です!

Q1~Q5まであります。

Q1: ゼクレアトル終盤のゴタゴタ
Q2: 月刊ヤンマガのまなぶ
Q3: 細かいQ色々
Q4: ゼクレアトル振り返り
Q5: 2chについて



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Q1)
ゼクレアトルの作画交代(5巻分をネーム連載にする決定)に関して、
(前提情報は →Q5 http://ch.nicovideo.jp/t-taks/blomaga/ar612467 )

【Q1-1】
 ・あと2話で終わらせるという条件は無茶に思えるが、

  前々からそれに備えて自然な完結にも移行できるように準備していたのか?

【Q1-2】
 ・ネーム連載の決定時、5巻が出ないことは、原作作画両者が知らされていたか?


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A1)
まず1点、訂正させて頂きます。

☓作画交代 ○ネーム連載
三者(編集者・作画者・原作者)の会議で決まったのは

「阿久井先生(作画者)による作画をせず(待機)、
 僕(原作者)のネーム連載で最終回まで進める」
 →目的:コスト削減

というもので、
裏サンデー上で読める5巻分(17-2以降)は、あくまでネームです。
ということで、作画交代は起きておりません。

【A1-1】打ち切り準備
 ・綺麗に終われるように中期的な準備はしていましたが、短期完結は想定外でした。

  外部条件に劇的に左右されるので、
  「打ち切りかも」→「打ち切りは無い大丈夫」→「打ち切りだ」
  と、嵐のような前提変動を体験しました。
  (外部条件とは主に、母体組織の状況、市場の変化、他作品との比較、など)

  外部条件の変動を考慮に入れて、
  短期完結のパターンも準備しておくべきだったと強く強く後悔しました。
  これも結局は僕の実力不足です。

【A1-2】5巻の未発売
 ・知らされておりました。三者とも納得の上です。
  ゼクレの既刊が劇的に売れたら出せる、という譲歩も頂いておりました。

  読者の方々には本当に申し訳なくて、今でも心苦しい限りなんですが、
  ・全4巻で、全ての結末を闇に葬って終わる
  ・全5巻(5巻はWEBでしか読めない)で、重要な部分を描ききる
  の二択しかなかったので、後者を選んだ次第です。

  これに関しては本当に、このような状況に陥った力不足を恥じるばかりです。
  ここで僕ができることは、
  僕自身が作家として売れて、「5巻もちゃんと出そう」(採算が取れそうだから)
  という空気を作る事だけだと思うので、
  それを目指す次第です。(色々なハードルはあるでしょうが)

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(Q2
月刊ヤンマガ版のまなぶが完結した件について、

【Q2-1】
 ・自身が述べた「失敗」とは何か?

【Q2-2】
 ・単行本でどう修正するはずだったのか?

【Q2-3】
 ・再リメイクが立ち消えた「大人の事情」とは?


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(A2
月刊ヤンマガ版まなぶの経緯を書ける範囲で書くと、以下です。

1)連載する過程で、月刊ヤンマガ版まなぶの失敗を自覚

2)同じ作画者(咲良先生)、別雑誌で、再リメイクするチャンスを得る
3)大人の事情で立ち消え

【A2-1】~【A2-3】

 ・失敗とは、「キャラデザを変えたこと」です。特にまなぶの。


  最初は「せっかくリメイクするんだから、攻めよう!」
  という姿勢で、色んな変更にチャレンジしたのですが、
  途中で、
  まなぶのデザイン変更は致命的に面白さを損なっている、と感じました。
  チャレンジして攻めて、敗北。
  これ自体に間違いがあったとは思っていません。
  (敗北自体は、情けないし申し訳ないことです)

  問題は責任の取り方です。
  飾らない本音を言えば、この時点で逃げ去りたい気分でした。

  しかし連載は急には止まれません。
  出版社さんは、
  色んな作品を連載させたくて仕方ない中で、枠をわざわざ開けて
  この作品を迎え入れて下さった。
  作画者さんにとっても、連載の原稿料はいわば給料であり、
  連載を終わる影響は計り知れない。
  (当然僕もそうです)

  しかし、売れない作品を続けたところで、
  誰にとっても意味がないのも事実。
  なので僕は
  1)出来る範囲で、失敗の修正を試みる
  2)今後描く部分で面白くできるように全力で頑張り、挽回を目指す
  という責任のとり方を選びました。
  
  そして(1)に関して相談すると、出版社側は、
  「コミックス化の際に、作画部分(まなぶのキャラデザ回帰等)を修正する」
  という案を提示して下さりました。

  しかしこれは、作画者さんに想像を絶する負担がかかります。
  修正に関して、追加の原稿料は生じません。
  正直無理だと思いました。しかしこれを咲良先生は快諾。
  僕は咲良先生の男気に痺れます。

  そして僕は
  「じゃあ単行本化の際に生じる作業を、1pX円で換算して、
   その半分を僕が負担します!」
  (仮に100万なら、僕が咲良先生に50万払って、実質負担を折半するという考え)
  と編集さんに申し出たんですが、それはやめて下さいと言われました。
  空気の読めない男たくす。
   
  この時点で、
  ・単行本ではキャラデザを変えるとして、雑誌面上でのキャラデザはどうするの?
   急に変えるの?
  とか色々な問題が山積していましたが、
  全体的に、「気合でなんとかしたい…………ッ!」という感じでした。
  作画者さんも編集さんも、熱さと男気のカタマリみたいな強い方々で、
  僕は男気を見せたがり~のキョロ充みたいになってました。
    
  ここで転機が訪れます。
  「別の雑誌で1話から連載し直す」という選択肢の浮上です。
  普通なら有り得ないような話ですが、
  編集者さんが泥臭い努力によって見つけて下さったのだと思います。
  (この辺の内部事情は僕の範疇外ですので、曖昧な説明でお許し下さい)
  そして、
  月刊ヤンマガ上でのまなぶを、「第一部完」みたいな感じで一旦キリをつけました。  
  その傍ら、1話からの再スタートの準備を行いました。

  しかしここから、また例の「外部事情」というのが絡んできて、
  再スタートの話が立ち消えました。

  関係者の方々に迷惑がかかるので、当時の細かい状況は書きません。
  また、僕自身もこれ以上深くは聞いておらず、
  「何となくは察するけど、実際のトコはよく分からん」というのが本音です。
  が、今知っても何も良いことがないので、知らないままでいいやという気分です。
  (読者の方々は知りたいと思います。すみません。)
  
  長くなりましたが、以上が経緯です。
  これもまた、一言で言ってしまえば、僕の実力不足に帰結します。
  色んな人に期待していただき、
  巻き込んだのに成果が出せず、かなり悔しい思いをしました。
  がんばりたい。



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(Q3
 ・Q&Aを会員限定にした理由は?
 ・WEBまなぶの今後の更新目標は?
 ・戸塚たくすチャンネルの会員数は?
 ・会員を強制退会させるのは可能?


※上記からどれか1つとの事でしたが、何となく全部お答えさせて頂きます。

(A3
 ・Q&A募集を会員限定にした理由は?
  →
  (1)不特定多数の匿名から募集すると、悪意のこもった質問も当然混じります。
     すると、対応に多大なエネルギーが必要となります。
     この場所は本来、それを目的としておりません。

  (2)有料会員であることの優位性(意味)になればいいと思ったためです。
     結果的に、大部分の有料会員の方がノータッチだったので、
     そこまで求められている優位性ではないと判断しました。
     有料会員の皆様すみません。

 ・WEBまなぶの今後の更新目標は?
  →
  月1で頑張りたいんですが、
  今は商業的なアレコレを水面下でやっているので、無理です。すいません。
  常に後ろめたさはあります。

 ・戸塚たくすチャンネルの会員数は?
  →現在17名です。本当にありがたいです。
   これらの方々が何を求めていらっしゃるのか、常に気になってます。

 ・会員を強制退会させるのは可能?
  →不可能です



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Q4)
ゼクレアトルはどこが良くて、どこが悪かった?

A4)
現在もゼクレアトルを好きでいてくれる読者さんの事を考えると、
作者が公の場でこれに言及するのは、空気の読めていない行為だと思います。

一方で、
そういう観点で言うと、
作者がマンガ本編以外の事柄でガヤガヤやってた過去自体が既にアウトです。
つまり「散々やっといて、今更なに正論いってんの」状態です。

従って、ゼクレアトルに関してはこういう野暮もご容赦頂けば幸いです。
大反省祭りを開催します!!!!!!!!!!!!!!!!!
うお~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


●今でも、ひっかからずに、普通に読み返せる
・1話(真面目すぎる点はひっかかるけど)
・仙界パート
・封真の過去回想
・アイデア自体
・素直に描けた場所(細かく散らばってる)

●今読むとうわああああああとなる
・それ以外のだいたい

●うわあああああああとなる理由
・真面目すぎ、肩に力入りすぎ、いい子ちゃんになろうとしすぎ
・自分以外(編集者、読者感想)に影響されてフラフラ、コロコロしすぎ
・背伸びしすぎ
・遊び心がなくてつらそう
・シナリオ論知識ないのにシナリオ論
・シナリオ論で面白くできると本気で思ってた自分からにじみ出た全ての脳汁
 (シナリオ論が悪いとは言わない)


個別のうわあああああポイントに関しては、多すぎるのでご容赦下さい。
何者かになれる気がしたんですが、背伸びは良くないですね。
作者が遊び心を持って楽しみながら描くのが、
読者に楽しんで頂く、最低限の第一条件だと思いました。
精進します。



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(Q5
2chの「たくすスレ」を敵視しないで

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(A5
一度スタンスを明確にさせて頂きます。

敵視はしておりません。
僕は2chに関しては、
無言及、無閲覧、無干渉で行きたいと思ってます。


1.無言及

これは「アンチスレだから~」という理由ではなく、
もっと一般論で、
「匿名の不特定多数とは戦いたくない」
という考えがあるからです。

勝てないからです。
「勝てないって、そもそも敵だけじゃなくて味方もいる」
という意見もあるでしょうが、
不特定多数の中には当然、好意的な者、攻撃的な者、全てが混ざっています。
結果、どこかの部分で、攻撃は受けます。
不特定多数を相手にし始めた時点で、
いつか戦いが生じ、そしてボコボコにされるのです。

「争いは同じレベルの者でしか生じない」
という言葉がありますが、まさにそうで、
2chと個人が戦っても、争いにすらならず、一方的に個人が負けます。
これは構造上の理由で、

・匿名側は、「それ言ったのは俺じゃない」という戦術により、
 無限にダブルスタンダートを作り、
 防御を棚に上げ、時には非道な方法で、あらゆる相手の非を攻撃できる

・匿名Aが敗北しても、匿名B、匿名Cが無限に沸く。
 一方、個人は交代できず、全ての被弾が残る。
 匿名側は加点方式の競技、個人側は減点方式の競技。

・互いに握っている相手の情報で、個人が不利

・対応に割ける時間(エネルギー)において、数の多い匿名側が有利

・個人側は、万が一勝ったとしても得るものはない。
 対応には常に細心の注意を払う必要があり、辛く苦しい。
 匿名側は、攻撃し続けているその瞬間その瞬間が楽しい(めっちゃ得てる)

・個人側を擁護する書き込みがあると、論点以前に「本人乙」と書き込まれる。
 擁護欲求は攻撃欲求に比べ弱く、書かれた方は疲れ、去っていく。


このように枚挙にいとまがありません。


2.無閲覧

不特定多数の中には、人格者、人格破綻者、全てが混ざっています。

要するに、
素晴らしく真っ当な、有用度120%の書き込みが存在する一方、
無茶苦茶に破綻した、悪意120%の意見も当然混ざっているのです。

それらは同時に存在します。
2ch=アンチスレ と考えている訳ではありません。
2ch=全ての匿名意見 です。

悪意120%の書き込みは、恐ろしくメンタルを抉っていきます。
それは、上記の通り
「仮に反論しても勝てない」「匿名なのを自覚して無茶苦茶書いてる」という様な
構造上の悔しさを内包した、恐ろしい無力感、虚脱感です。
なので見ません。

自分への否定的な意見自体を避けているのではありません。
ただ、人格攻撃とか破綻した誹謗中傷は受けたくない。
そういった「匿名の暴力」からは、僕は逃げます。
あえて受ける人(乙武さんがそうだと聞いた事がある)は凄い精神力だと思います。

ただ、何かまずい動きがある場合もあるので、
そういう場合は薄目を開けながら確認します。

例えば今回の場合、
「あ、この質問数(44個の質問がきた)は2chねらーが絡んでそうだな」
と思ったので、かなりの精神ダメージを受けながら、状況を確認しました。

例えば「ブログの過去記事が晒されてるよ」と教えられた時は
光の速さで確認しにいき、過去記事が見れないように対処しました。
僕の過去はだいたい純度100%の黒歴史であり、無茶苦茶恥ずかしかったです。
できればやめて><

ダメージダメージと言いましたが、当然両面性があり、
面白い書き込みも結構ありました。
正直悔しさより、うれしかったです。
(でも見ないよ!)



3.無干渉

戦っても負けるので基本的に干渉しません。
干渉した場合、それは僕の理性の敗北です。

また当然、書き込みもしません。
(信じない方もいるでしょうが、一度も書き込んでないです)

ただ、一線を越えた行為に対しては、法のもと対処します。

また、ざっと見た感じ、事実と事実無根が無秩序に混ざっているので、
良識のある方々は鵜呑みにしないよう、お願い致します。
しっかりとした情報源がないものは、信じないで頂けると嬉しいです。
しかし、対処・コントロールできるものだとは思っていないので、
「情報源が確かじゃないものは話半分で流しておいてくれたら嬉しい」
というお願いにとどまります。

ブロマガ読者、漫画読者、スレ民、全ての場所に限らず、
ファンの方々の存在は大変ありがたいです。


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以上をもってQ&Aの最終回とさせていただきます。
熱い想いをぶつけて下さった方々、ありがとうございました。

面白いマンガを描いて期待にこたえたいです。

今後共息子をよろしくお願いします。
~母より~