中国の「隠された(魔の)手」が地方自治体に忍び寄っている。|TSJ2
▼中国の「隠された(魔の)手」が
地方自治体に忍び寄っている。
和田です。
テキサス親父日本事務局の藤木俊一さんの著書
「我、国連でかく戦えり」に、
「中共の侵略のステージ」を分類する
面白い分析があったので紹介します。
領土や民族、文化や民主主義、人権などを
脅かされる危険レベルにおいて分類しているもので、
日本はステージ1としている。
ステージ2が台湾、ステージ3は香港だが、
国家安全法により限りなくステージ4へ、
新疆ウイグル自治区やチベット、
南モンゴル、パキスタンのバローチスタン
という場所はステージ4。
日本でも北海道や沖縄はすでにステージ1.5だという。
中共が国家安全法で、中国以外であっても
犯罪者として取り締まると豪語するだけに、
日々国際ニュースを読んでいて痛感しますが、
もはや、この現代世界で
中共から侵略されていない国や地域はない…
と言っても決して過言ではありません。
そこで、この藤木さんの鋭い視点に加えて、
私なりに、この「侵略のステージ」に
さらに他の国や地域を追加してみます。
私は、「目に見えぬ侵略」訳者でもある奥山先生や、
YouTuberのKAZUYA氏と世界各地の
中共による"侵略地"を回りましたが、
オーストラリア、カナダ、英国などは
ステージ1.5でしょう。
オーストラリアではダーウィン港を
中国に99年借款しています。
米国と同盟国であり、米軍の船が入るその港が既に…。
中共の侵略の特徴の一つとして、
中央政府のある首都ではなく、
カネがない市町村などの地方自体、
さらに、国家観や哲学などを持ち合わせていない
"ボンクラな"地方政治家を
ピンポイントで狙い撃ちにします。
そして、世界覇権国家アメリカすら
その例外ではありません。
クライブ・ハミルトン氏の
『サイレント・インベージョン』に続く著書
『hidden hand』によると、
アイオワ州のマスカティーンが
「習近平タウン(中国支持)と化しているそうです。
これはアメリカ通信の放送でも取り上げました。
この町は、ミシシッピ川のほとりの
苦境にあえぐ大豆栽培の町であり、
人口はたった二万四〇〇〇人です。
一九八五年に若き日の習近平が
河北省の職員として貿易使節団を率いて
マスカティンを含むアイオワ州の農場や
町を訪問したことが事の始まりです。
そして、今ではアイオワ州は
中国河北省の姉妹州の関係を結び
「古い友人」としてさらに広範な
ビジネスネットワークを築き
中国では「アイオワ・マフィア」
と呼ばれているほどです。
二〇一八年には、同州の元知事である
テリー・ブランスタッドが
新たな駐中アメリカ大使として任命されました。
ブランスタッドは習近平が
アイオワ州を訪問した際に知事を務めており、
自身を習近平の「友人」であると考えていて、
アイオワ州への中国の投資を増やす方法として、
習近平の「一帯一路構想」を支持しています。
アイオワ州は二〇一六年の大統領選挙で、
民主党からトランプに鞍替えした
中西部の農業州の一つですが、
二〇一八年にトランプ政権が中国に仕掛けた
「関税戦争」への報復措置の際にも、
中国側は、アメリカ産の大豆の輸入を制限すれば
アイオワ州にも影響が出ること知っていました。
この貿易紛争が勃発した当初、
中国が地元のデモイン・レジスター紙に金を払って
チャイナ・デイリー紙の折り込み広告を
掲載した理由はまさにここにあるわけです。
地方紙の広告を買って地方世論をコントロールし、
都合のよい政治家を選挙で選ぶように
誘導することを試みたのです。
国際親善の美名のもと、その実、
裏でカネをちらつかせば、いとも簡単に籠絡されて、
政治家や官僚がなびくのは、
どこの国や地方でも同じです。
それを知っているからこそ、
中国は、世界各地の地方自治体に
その「隠された魔の手」を伸ばしているのです。
※Twitterもやってるので、
よかったらフォローしてみて下さい。
(和田 憲治:https://twitter.com/media_otb )
2020/11/26(木) 10:58 『サイレント・インベージョン』(目に見えぬ侵略)論文の意義とクライブ・ハミルトン教授の功績|TSJ2
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