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南シナ海 中国海洋覇権の野望!(by ロバート・カプラン)|THE STANDARD JOURNAL

2014/10/06 16:08 投稿

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管理人デス

回を重ねる毎に、管理人のテンションを凌駕する
テンションの高さを発揮しているおくやまさんの生放送ですが(笑)、
今月も特番をやります。

▼奥山真司の「アメ通LIVE」特番|10月28日(火)20:00~
http://live.nicovideo.jp/gate/lv195767981

今回のテーマは、

おくやまさんが翻訳された、ロバート・カプラン氏の
「南シナ海 中国海洋覇権の野望」(http://goo.gl/BFvCYu)
の発売に因んで、この本のポイントを徹底解説致します。

前回のミアシャイマー特番をご覧の方でしたらお分かりかと想いますが、
さすが、おくやまさん!という濃密な内容となること間違いありませんので、
ぜひぜひタイムシフト予約をまずはお願い致します。

※先日のこの「ミアシャイマー特番」も近日中に動画として、
  チャンネルで公開致しますので、今しばらくお待ちください。

その特番に先立ちまして、おくやまさんが翻訳をしております、
もう一冊の「カプラン本」である、
『インド洋圏が世界を動かす』(http://goo.gl/mBST2j)
についての分かりやすい要約・書評がありますので、ご紹介致します。

おくやまさんより、筆者の方からの転載許可を頂きましたので、
転載させて頂きます。
「国際インテリジェンス研究所」様、ありがとうございます。

(管理人)

(転載はじめ)

http://archive.mag2.com/0000258752/20141004070000000.html

======================================
◆ロバート・カプラン『インド洋圏が世界を動かす』を読み解く
======================================
※要旨

・私がこの本で主張したいのは、西は「アフリカの角」から始まり、
アラビア半島、イラン高原、そしてインド亜大陸を超え、
インドネシア列島とその先の東側まで広がる21世紀の
「広域インド洋の地図」が、20世紀で「ヨーロッパの地図」
が占めていた立場にとって代わることになるかもしれない、ということだ。

・ある報告によれば、中国の胡錦濤主席は、
マラッカ海峡という狭く脆弱な石油の輸入路への
過剰な依存状態からなんとか脱却したいという、
いわゆる「マラッカ・ジレンマ」に言及しながら、
自国のシーレーン(海上交通路)の脆弱性を嘆いたと言われる。

・このジレンマは、中国にとっては古くから存在する恐怖である。
なぜなら明帝国が崩壊した原因の一つが、
1511年にポルトガルがマラッカ海峡を征服したことにあるからだ。
結局のところ、中国にとっての21世紀における
「マラッカ・ジレンマ」からの脱却とは、
石油を始めとするエネルギー物資をインド洋の港を使いながら
道路やパイプラインで中国の内陸部に向かって北向きに運ぶことであり、
これによってタンカーなどをわざわざ
マラッカ海峡を通過させなくてもよくなることを意味している。

中国が台湾を必死に統合しようとしている理由の一つがまさにここにあり、
これに成功すれば、中国は海軍力をインド洋に集中させることができるのだ。

・地図というものはもともと魅惑的なものだが、
カモンイスの詩の素晴らしさの一つも、
読者を地図の魅力へと引き込むことにある。
また、私も自分がインスピレーション、
もしくはアイデアを得たいときに、地図を見ることが多い。

・インド海軍のとある将校の話によると、スリランカにおける中国の活動は、
中国が「インドの南の玄関に錨を下ろす」準備が整っていることを示している。

・1978年には、カーター政権の中央情報局(CIA)長官
スタンズフィールズ・ターナーが、海外に駐在していた
200人近い情報局員を解雇あるいは辞職に追い込んだ。
その多くは東南アジアで諜報活動に従事していた情報局員だった。
この出来事によってCIAの諜報活動は大きな打撃を受けることになる。

・中国の潜在的な脅威に最も敏感に反応しているのは、
マラッカ海峡が最も狭くなる戦略的要衝に位置する
都市国家シンガポールである。
シンガポールは中国に隷属することを恐れ、
台湾との共同軍事訓練を拡大してきた。
シンガポールが独立国家としてどれだけ安泰でいられるかは、
北京の脅威を測る基準になる。

・海軍力は、しだいに複雑化する
グローバルレベルでの国家のパワーの分布を示す、
一つの正確な指標となる。

・アメリカはつねに戦争に備えなければならないが、
同時に毎日平和を維持するために働かなければならないのだ。
つまりアメリカが目指すべき目標は、「支配」ではなく、
「必要不可欠な存在になること」なのだ。
そしてそのような戦略は、結果として中国の台頭による
危機の発生を軽減することになるはずだ。

たとえそれが現在の「優雅な衰退」のなかで実行されたとしても、
この戦略はアメリカがモンスーン地帯のアジアにおいて、
「慈善的な外部勢力」とみなされる、
これまでにないほど大きなチャンスを呼び込むのだ。

※コメント
この本の魅力の一つに、豊富な地図の掲載がある。
あまり注目されないインド洋圏のわかりやすい地図は、
このなじみのない地域への理解と親近感を高めてくれる。
中国がインド洋圏に進出するニュースが増えるなか、
イメージではこの地域の重要性は、あいまいながらも感じる。
それを詳しく教えてくれる本書は、今後、国際情勢を判断する上で、
貴重な資料になることは間違いない。
世界各地を歩きまわっているジャーナリストのカプランによる
筆致、描写は、説得力があり、冒険心をくすぐられる。

http://archive.mag2.com/0000258752/20141004070000000.html

(転載おわり)

( 管理人 )



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