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春日太一の木曜邦画劇場 第589回「『時代劇メイク』のない市川雷蔵を見事に活かす現代劇の役柄がある!」『陸軍中野学校 雲一号指令』

2024/08/28 07:00 投稿

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  • コラム
  • 春日太一
 市川雷蔵と仕事をしたスタッフや俳優に取材すると、ほぼ必ず出てくる話がある。それは、時代劇のメイクをした際は凜々しく美しい一方で、普段のノーメイクの時は全くの地味な見た目になるというエピソードである。
 雷蔵が凄いのは、だからといって現代劇を避けなかったことだ。むしろその特性を存分に活かして、時代劇とは異なる役柄に挑戦したのだ。
『炎上』『破戒』などの文芸作品で演じた繊細な青年役は、その代表的なところといえる。 
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